はるかな昔、軽自動車の排気量は360ccまでだったことをご記憶だろうか。この時代の軽自動車は「サブロク」と呼ばれ、マニアの間で親しまれている。小さなボディとエンジンながら健気に走る可愛らしいサブロクが、4月25日に長野県で開催された富士見自動車博覧会にも顔を見せていた。なかでもセンスよくカスタムされたポーターはが一際目立っていた。
とはいえ時代は白煙を吹く2ストロークよりクリーンな4ストロークエンジンが主流になりつつあったし、1973年からは排ガス規制が段階を経て厳しくなっていく。また1976年からは軽自動車規格が変更され550ccまでエンジンを拡大できたがマツダはこれに対応できず、軽自動車市場から一時撤退。ゆえにポーターの残存台数は極めて少ない。
ここまでオーナーが自分で行ったと聞いて職業を聞けば納得。実はオーナーの井上美彦さんは板金塗装職人なんだとか。だからカスタムはお手の物のなのだろう。ただ、センス良くまとめられるかどうかは、やはりその人次第だ。
そのエンジンルームには新車時のオリジナル塗装が残っているが、外装は井上さん自らオールペイントしている。極端に違う色とせず、純正色に合わせたボディカラーだが、実際には純正とちょっと違うそうだ。
さらにすごいのがダッシュボード。純正は鉄板をボディ同色に塗装してあるだけだが、このポーターは上面に黒い表皮を貼り付け端にモールを装着。これで純正のプレスラインがわからないようにしてある。また独立したメーターパネルは純正だが、その表面にカーボンシールを貼って時代を感じさせないようにしつつ、その上へ大きなステッピングタコメーターを追加。なんともレーシーな仕上がりなのだ。
ここまでシートを下げたのでリヤシートは使わず2シーター化してある。その後の荷室はカーペットやフェンダーに貼るカバーなどを自作してリフレッシュ。さりげなくBOSEのスピーカーをセットしてあったり、実にうまくまとまっているのだ。
サブロクたちはサイズが小さいからオーナー自ら手を加えて楽しむ例が多い。このポーターバンはその代表的なスタイルと言っていいだろう。
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