
はじまりはクラウンエイト
トヨタが日本初の乗用車用V型8気筒エンジンを市場に投入したのは1964年のことで、2代目「クラウン」(RS40型)をベースに開発された「クラウンエイト」に搭載された。エンジン名称は「V」で、排気量は2.6リッターだった。 1967年には専用のプラットフォームを持つセンチュリーにV型の発展形である3V型(2Vを飛ばしたのは「鈍い」に通じるからだとか)、3.0リッターV8自然吸気エンジンが搭載された。V8エンジンは、高級車、それもショーファードリブンカーに搭載するために開発されたのだった。上質な乗り味とステイタスを保証するためである。 トヨタの第2世代V8エンジンとなるUZ系は1989年、初代レクサス「LS」(日本名トヨタ「セルシオ」)とともに登場した。高級車向けであることに変わりはなかったが、後席に座る人のためよりも、自らステアリング・ホイールを握る人のために開発された。いわゆる、“高級パーソナルカー”向けである。 レクサスLS(セルシオ)が積んだ1UZ-FE型4.0リッターV8自然吸気エンジンは、静粛性の高さと低振動にこだわって開発された。テレビCMでは、シャンペンをなみなみと注いだグラスをボンネットフードの上に積み重ねてエンジンを始動。1滴もこぼれ落ちない様子を伝えてV8エンジンの低振動ぶりをアピールした。 その後、トヨタは排気量を4.6リッターに引き上げた2UZ-FE型を仕立て、「タンドラ」や「セコイア」といった北米向けのピックアップトラックや、フルサイズSUVの「ランドクルーザー」に搭載した。 第3世代となるUR系のV8は21世紀に入ってデビュー。2006年のことで、4代目に移行したレクサスLSとともに登場した。UR系はLSのようなプレミアムサルーンに加えてピックアップトラックやSUV、スポーツセダンにも搭載することを前提に、企画段階から4.6リッターと5.0リッター、そして5.7リッターの排気量を設定し、燃焼設計や生産設備の共用を意識して設計された。 4.6リッターの1UR系はレクサスLSや「ランドクルーザー」、「タンドラ」、5.0リッターの2UR系はレクサス「IS-F」や「LS600h」、5.7リッターの3UR系はレクサス「LX570」や「セコイア」などに設定された。
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