欧米の製薬会社モデルナとアストラゼネカの新型コロナウイルスのワクチンが、21日にも承認される見通しとなりました。一方、アストラゼネカのワクチンについて、厚生労働省は、直ちに公的な接種に使わず、推奨する年齢などを慎重に検討する方針です。
アメリカのモデルナと、イギリスのアストラゼネカのワクチンについて、20日夜、厚生労働省の専門家部会は有効性が認められるなどとして承認することを了承しました。
これを受け、田村厚生労働大臣が21日にも正式に承認する見通しです。
一方、極めてまれに血栓が生じるリスクがあると指摘されているアストラゼネカのワクチンについて、厚生労働省が、現時点では予防接種法の対象としない方針を固めたことが関係者への取材で分かりました。
新型コロナウイルスのワクチンとして予防接種法の対象になれば、国が費用を全額負担し、健康被害についても結核などの定期接種と同じ水準で医療費などが支給されます。
モデルナのワクチンは対象となり、今月24日に東京と大阪に開設される大規模な接種会場で使用される予定ですが、アストラゼネカのワクチンは対象となるまで公的な接種には使われない見通しです。
厚生労働省は、血栓が生じた場合の治療の指針を作成するとともに、海外のデータを分析して、接種を推奨する年齢などを慎重に検討することにしています。
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