電動化、ゼロエミッション化が世界中の自動車メーカーにおけるトレンドとなっている現在において、エンジンそのものがなくなる方向に向かっているのだから、いまさらエンジンを新開発するというインセンティブはない。搭載車種が限定される大排気量・マルチシリンダーエンジンともなれば尚更だ。
たとえば、レクサスのフラッグシップセダンであるLSからV8エンジンは消え、いまや2つの3.5リッターV6エンジン(ハイブリッドとターボ)を用意するのみだ。
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アメリカン・マッスルカーの代名詞といえるシボレー・カマロにしても昔ながらの6.2リッターV8 OHVエンジンは残しているが、主力は2リッター4気筒のダウンサイジングターボだったりするくらいだ。
8年ぶりにフルモデルチェンジしたメルセデスSクラスにしてもガソリン、ディーゼルとも3リッター直列6気筒のラインアップとなっている。8気筒や12気筒というのは過去の話になりつつある。
このように、大排気量エンジンが消えつつあるのは世界的な傾向だ。その理由は何だろうか。
もっとも大きな理由は燃費性能に不利だからだ。
一般に乗用車に積まれる大排気量エンジン(5リッター以上)となると8気筒~12気筒とマルチシリンダーになることが多い。マルチシリンダーのエンジンはスムースに吹き上がるというメリットはあるが、パーツ点数の多さはそのままフリクションの大きさにつながる傾向が強い。フリクションが大きいということは効率面ではネガティブであり、同じ排気量で比較しても燃費性能に劣る傾向にある。
まして大排気量ということはアイドリングなどで消費してしまう燃料もわずかとはいえ多くなってしまう。さらにエンジン自体も重くなってしまうため、その点でも燃費性能に優れているとはいえないパフォーマンスになってしまうのだ。
エンジンが大きいということは歩行者保護や衝突安全性において重要なクラッシャブルゾーンとよばれる潰すための空間を確保するのも難しくなる。メーカーとしては、エンジンベイに収まるからといってマルチシリンダーを積むことは難しい。
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