集英社、講談社、小学館は5月14日、出版流通を手掛ける新会社の設立について、大手商社の丸紅と協議を始めたと発表した。AIを使った配本の最適化や、RFIDを使った在庫管理などを進める計画。「出版流通全体が新しく生まれ変わることで、快適な読書環境を維持していく」としている。
3社は「出版界は構造的な課題を抱え続けており、各部門においての改善が急務」と認識。新会社を通じ、抜本的な改善に取り組んでいくという。新会社の設立時期や資本構成、規模などは明らかにしていない。
新会社では、書籍・雑誌の流通情報を網羅的に把握し、配本や発行をAIで最適化する仕組みや、RFIDを使った在庫や販売条件の管理、棚卸の効率化、売り場でのリコメンド、万引き防止などが可能なシステムを構築・運用することを検討する。
パートナーの丸紅は、新会社を全面的にサポートする。「出版界と長年にわたって取り引きがあり、他業界でサプライチェーン改革の実績がある」として丸紅を選んだという。
3社は「できる限り多くの書店・販売会社、出版社の方々に、この新しい会社が提供する新サービスを利用いただきたい」としている。
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