Thursday, July 8, 2021

「RADWIMPS」野田洋次郎、「ROCK IN JAPAN」中止決定に「あまりに横暴」 - スポーツ報知

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 人気ロックバンド「RADWIMPS」の 野田洋次郎が8日未明、自身のツイッターで日本最大級の野外音楽フェス「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2021」の中止について私見をつづった。

 長文のため画像形式で投稿。野田は「僕ら出演者もこの夏こそはという思いで臨んでいた中、無念」とつづった。そして海外から多数の関係者がやってくる五輪は開催される一方で、同時期開催の国内のイベントは犠牲を払う図式について「やりきれない思い」と胸中を告白。「効果があったのか分からない3度目の緊急事態宣言の考察や成果や反省も見えません。明確な数値目標がない中ぬるっとスタートした宣言が、なぜかあの時期にぬるっと解除された印象です」などと記した。

 自身は五輪自体に反対していないものの「五輪同様最後まで開催を前提にあらゆる準備をする機会を与えてほしかったです。五輪中、五輪後のイベント開催の中止を今要請するというのは、あまりに横暴に感じます。極めて個人的な想いとしては『ふざけんな』という気持ちです」とした。

 そして「ここまで明らかで大きな矛盾の上で、僕たちはどう生きたらいいのでしょうか。いい加減『違う』ことは『違う』と声をあげていい時だと思います」と結んでいた。

 同フェスは8月7から9日、14、15日の計5日間、茨城・国営ひたち海浜公園にて開催されることが発表されていた。しかし、公式アカウントでは「安全なフェス実現に向けて、1年以上の長い時間をかけて開催スキームを検討してきました。そして、会場である国営ひたち海浜公園、地元自治体の茨城県やひたちなか市との協議の末に開催の承認をいただいて準備を進めてきました」と説明も、今月2日には茨城県医師会および県下26の医師会から中止要請が事務局にあったという。

 ◆野田洋次郎の投稿全文

 ROCK IN JAPAN FESTIVAL2021の中止が発表されました。今年こそはと1年以上の間、地元自治体などと協議し準備してきたことと思います。観客数を大幅に減らし、ステージを一つだけにし、感染対策を徹底した上での開催を目指していました。しかし7月2日に茨城県医師会および県下26の医師会による中止要請により、中止という苦渋の決断をしたそうです。僕ら出演者もこの夏こそはという思いで臨んでいた中、無念です。そして多くの観客の方々もこのフェスをこの夏のハイライトに据えていたことと思います。

 ここ連日五輪までのカウントダウンが報道され、海外からも選手や関係者が訪れ、着々と準備が進められる中なんとも言えない気持ちになります。有観客、無観客に関わらず五輪開催による感染者数の増加はすでにたくさんの専門家の意見でも明らかな中、開催は既定路線として進みました。その裏でこういった国内の産業やイベントが犠牲を払う図式にやりきれない思いです。

 効果があったのか分からない3度目の緊急事態宣言の考察や成果や反省も見えません。明確な数値目標がない中ぬるっとスタートした宣言が、なぜかあの時期にぬるっと解除された印象です。

 “自粛に疲れた若者たち”がどこか悪者になっている空気を最近感じます。ただ学生は成人式、文化祭、各競技大会、修学旅行など一生に一度のイベントの機会を奪われ、それでもここまでやってきました。大きな絶望を何度も味わいながら。そしてここにきて、こういった“大人の事情”でまた人生にとって大きなイベントを奪われ、それでもなお彼らは黙っていなければいけないのでしょうか。5万人以上といわれる外国人を受け入れる五輪開催は許され、感染対策など1年以上かけ準備してきた国内のイベントを中止させる決断を受け入れなければいけないのでしょうか。

 せめてフェス開催まであと1か月あった中、五輪同様最後まで開催を前提にあらゆる準備をする機会を与えてほしかったです。五輪中、五輪後のイベント開催の中止を今要請するというのは、あまりに横暴に感じます。極めて個人的な想いとしては「ふざけんな」という気持ちです。

 僕は五輪に対して反対の立場ではありません。安全に無事開催されることを願っています。スポーツから得られる感動が幾度も背中を押してくれました。この困難を一年以上経験したこの国やこの世界を、きっと何度も勇気づけてくれると信じています。ただ同じく各所様々なところから中止、延期要請が出されている五輪は開催でき、その期間中、または直後のフェス、イベントが中止せざるを得ないのかの説明は誰からもありません。

 本日4度目の緊急事態宣言が発令される方針が決まったとのこと。その期間中に五輪は開催されます。しかしその期間中また多くの企業や店舗、イベントがまともな補償なしに自粛を余儀なくされます。ウイルスに殺されるか、経済的に殺されるかを選ばなければならない人たちが生まれます。

 ここまで明らかで大きな矛盾の上で、僕たちはどう生きたらいいのでしょうか。いい加減「違う」ことは「違う」と声をあげていい時だと思います。

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