1日を始める前に押さえておきたい世界のニュースを毎朝お届け。ブルームバーグのニュースレターへの登録はこちら。
22日の米株式相場は反落。S&P500種株価指数は5週間ぶりの大幅安となった。バイデン大統領が富裕層に対する キャピタルゲイン税を現行のほぼ2倍に引き上げることを提案する見通しと伝わったことに反応した。
|
所得が100万ドル(約1億800万円)以上の個人に対するキャピタルゲイン税率を現行の20%から39.6%に引き上げるとするブルームバーグ・ニュースの報道を受けて、S&P500種は下げに転じた。投資収入に対して現在課している付加税を合わせると、税率は最高で43.4%に達する可能性があるという。増税実施前に株式を売却する動きが一部投資家から出るとの観測が広がった。
S&P500種は素材やエネルギー関連銘柄、テクノロジー株を中心に、業種別指数すべてが下落。一方、個別銘柄では1-3月(第1四半期)利益が市場予想を上回った AT&Tは上昇した。
経済指標が強弱まちまちとなったほか、一部主要国で新型コロナウイルス感染拡大への懸念が再燃する中、相場は朝方からもみ合いだった。経済指標は3月の 中古住宅販売件数が7カ月ぶりの水準に減少。一方、先週の 米新規失業保険申請件数は市場の予想外に改善した。
S&P500種は前日比0.9%安の4134.98。ダウ工業株30種平均は321.41ドル(0.9%)安の33815.90ドル。ナスダック総合指数は0.9%下落。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.54%。
OANDA(オアンダ)のシニア市場アナリスト、エド・モヤ氏は「一部の投資家にとって、今回の一部税率の高さに対する衝撃を振り払うのは難しいだろう」と指摘。「利益確定の口実を探しているトレーダーもいるため、彼らはこの税のニュースを材料として使うかもしれない」と述べた。
外国為替市場ではドルが上昇。キャピタルゲイン増税計画のニュースを受けて、リスクテーク意欲が減退した。欧州中央銀行(ECB)がパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の 段階的終了を議論していないと確認したことを背景に、ユーロは下落。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%上昇。ドルは対円では0.1%安の1ドル=107円97銭。ユーロは対ドルで0.2%安の1ユーロ=1.2015ドル。
ニューヨーク原油先物相場は小反発。主要国で需要が回復している兆候を好感して買いがやや優勢になった。一方、インドなど主要輸入国で新型コロナ感染が再拡大していることから上値が重く、前日終値を挟んでもみ合う場面が目立った。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物6月限は8セント(0.1%)高の1バレル=61.43ドルで終了した。ロンドンICEの北海ブレント6月限は8セント上げて65.40ドル。
金相場は反落。新規失業保険申請件数が予想外に減少し、新型コロナウイルス感染がパンデミック(世界的大流行)となって以降の最少となったため、金への逃避需要が後退した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は0.6%安の1オンス=1782.00ドルで終えた。
原題: Stocks Drop on Biden Plan to Lift Capital-Gain Tax: Markets Wrap(抜粋)
Dollar Up as Biden Eyes Capital Gains Tax; EUR Dips: Inside G-10(抜粋)
Oil Edges Up With Demand Recovery Signs Offsetting Virus Surge(抜粋)
Gold Declines Amid Stronger-Than-Expected U.S. Jobs Report(抜粋)
(相場を更新し、コメントを追加します)
からの記事と詳細 ( 米国株反落、キャピタルゲイン増税計画に反応-ドル上昇 - ブルームバーグ )
https://ift.tt/3evoqhk
ビジネス
0 Comments:
Post a Comment