
1991年のF1は、全16戦で開催されました。今年普通に開催されたとすると22戦でした。個人的には16戦くらいがちょうどいいかと思います。開催数が多くなると1戦あたりの重要度が薄れて重みも薄れるし、何よりしんどいです…。
当時のF1は、現在とはいろいろ違うところがあるんです。
2020年 | 1991年 | |
参加チーム数 | 10チーム | 18チーム |
参加延べドライバー | 20人 | 47人 |
当時、決勝レースのフルグリッドが30台でした。10台も多いとスタートの迫力が違いますよね。そして、エントリー台数が34台くらいあったので予選落ちがあったんです。
その予選落ちを決めるのに、1988年〜92年まで予備予選という時間がありました。詳しくは書きませんが、8台予備予選に出て4台が予選に進出するということが多かったんです。
1台エントリーも認められていたり、シーズン途中で撤退するとか参戦するとか、ドライバーチェンジはしょっちゅうあったりとか、今と比べるとアバウトな感じプンプンしていました。
予備予選を走らなければならないチームは、走行初日の金曜の朝の1時間行われる予備予選に出て、本番の予選に進むために頑張るのです。
ガレージも上位チームの立派な設備があるところではなく、サポートレースと同じ扱いで駐車場にテントを立ててそのなかでの作業をしていました。
そこで、予備予選落ちしてしまうと、撤収しなくてはなりません…。金曜のお昼過ぎにはサーキットを出ていく感じだったと思います。
1989年にザクススピードヤマハからエントリーしていた鈴木亜久里選手は、16戦全戦、予備予選落ちを経験していました。辛かっただろうなと思います。
それだけ、多くのチームが F1に出たいと思うほど、世の中にお金が溢れていた時代だったということと、今に比べて比較的安価でマシンを仕立てることが可能だったということだと思います。
上の写真は、モデナチーム。ドライバーはエリック・バンデポール選手。第3戦のサンマリノグランプリのみ決勝に進んでいます。
レイトンハウスイルモア、ドライバーはマウリシオ・グージェルミン選手。レイトンハウスというチームは1987年から参戦を開始し、1991年まであったチーム。
レイトンブルーのジャケットやポロシャツを持っていたという人は少なからずいるんじゃないでしょうか?
赤城明さんがオーナーで、さまざまなモータースポーツに参加してアパレルブランドとしても急拡大して日本のモータースポーツバブルそのもののイメージだったようです。
僕はその最盛期にはオートバイに一生懸命だったので、直接は知らないんですけどね…。
綺麗なデザインのマシンです。
現在、レッドブルのエイドリアン・ニューエイさんの作品!
スクーデリア・イタリア。
このマシンは速くて、JJレート選手がサンマリノグランプリで3位!を獲得。
予備予選もシーズン前半だけで、後半は免除となりました。
7UPジョーダン、美しいこのマシンは今でも人気が高い。
この有名なマシンもシーズン前半は予備予選組でした。
ベルギーグランプリでは、このマシンでミハエル・シューマッハ選手が F1デビューしました。選手権でも5位という好成績を残しました、こんな写真ですみません。
アンドレア・デ・チェザリス選手。
9ポイントを獲得してランキング9位。
奥のマシンはフットワーク・ポルシェ、ミケーレ・アルボレート選手。
ポルシェエンジンに問題が多く、成績振るわず後半は予備予選組となってしまった。シーズン通してノーポイントとなってしまいました。
手前はAGS、ガブリエル・タルキーに選手。このAGSというフランスのチーム、極端な資金不足でこの年を最後に撤退しています。
ポルシェ3512V12エンジン。
本当か嘘かわかりませんが、V6をただ2個くっつけたのかだけか?とか。前半の6戦使ってお蔵入りになりました…。
ポルシェってV6ターボ時代はチャンピオンエンジンですし、 F1以外のいろんなモータースポーツでも素晴らしいパフォーマンスを発揮していいイメージがしっかりあるし、もちろん一般車においても、さすがポルシェって感じですよね。
でも、このエンジンは、重いし大きいし、壊れるしでまったくダメダメエンジンでした。ポルシェも、これはなかったことにしたい、知らないです!っことにしたい負の歴史の産物ではないでしょうか?
だから、超一流メーカーでも魔が差したり、失敗もあるという事ですね…。
ランボルギーニV12エンジン。
リジェとモデナの2チームが使ってました。
残念ながらノーポイント。
ヤマハOX99V12エンジン。
ブラバムに搭載されました。3ポイントを獲得しコンストラクターズタイトル10位。
フェラーリTipo037V12エンジン。
美しいエンジンです。
サーキットでのV12のエンジン音とオイルの匂い。
レースを走り終わったマシンには、ベットリとオイルが付着していて絵になりました。
環境には悪いし、音量大きいし。
でも、突き抜けた素晴らしいF1の雰囲気を創造するかなり大きな部分が、この内燃機関から発せられていたことは確かです。
30台のマシンからの排気音。
素晴らしい思い出だけど、じつはもうはっきりとは思い出せないなあ…。寂しい。
〈文&写真=熱田 護〉
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May 22, 2020 at 04:52PM
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エンジン音とオイルの匂いが懐かしい。美しいフェラーリから失敗のポルシェまでV12エンジン特集【連載第5回:熱田護の勝手に片思い】 – driver@web - driver@web
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