マツダとグランツーリスモSPORTが開催しているグローバルタイムトライアルイベント「MAZDA 100周年 RX-VISION GT3 CONCEPT タイムトライアルチャレンジ」へ参加して、PS4用ソフト「グランツーリスモSPORT」において蘇った4ローター・ロータリーエンジンを搭載する「MAZDA RX-VISION GT3 CONCEPT」を走らせてみた。
マツダが描く夢のロータリーレーサー「MAZDA RX-VISION GT3 CONCEPT」
マツダが公表したMAZDA RX-VISION GT3 CONCEPTのスペックは、ボディサイズが4590×2075×1120mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2700mm。車両重量1250kg、前後重量配分は48:52。パワーユニットは最高出力570PS/9000rpm、最大トルク540Nm/7500rpmを発生する2.6リッターの自然吸気4ローター・ロータリーエンジン「SKYACTIV-R」を搭載。駆動方式は2WD(FR)となる。
マツダは1967年に「コスモスポーツ」を通じてロータリーエンジンの実用化に成功。1991年にはル・マン24時間レースでロータリーエンジン車「787B」によって日本メーカーとして初めての総合優勝を成し遂げた。しかし、その後の2012年の「RX-8」生産中止をもって、マツダのラインアップからロータリーエンジン車は消えている。
そして、2015年にマツダがいつか実現したい夢を表現したモデルとして、次世代ロータリーエンジンの「SKYACTIV-R」を搭載したFRスポーツカーのコンセプトモデル「MAZDA RX-VISION」を東京モーターショーで発表。
バーチャルマシンとして登場したMAZDA RX-VISION GT3 CONCEPTでは、ベース車の「MAZDA RX-VISION」が持つデザインの美しさを、レースカーとしてよりアグレッシブに表現。GT3クラスの要求出力から、かつての787Bエンジンコンセプトを踏襲し、最新のSKYACTIVテクノロジーでよみがえった4ローターエンジンを軽量なボディに搭載、かつてない性能を追求したという。
MAZDA RX-VISION GT3 CONCEPTを、タイムアタック大会の使用コースとなるスパ・フランコルシャンで走らせてみると、マツダがクルマ作りにおいて理想にしている「人馬一体」がレースカーで再現されていると感じとれた。エンジンが気持ちよく吹け上がりモーターのような加速を見せ、ハンドリングでは車両の重心を低く抑えることができるロータリーエンジンの特長からか、コーナーにおいてはドライバーが目指すラインへコントロールしやすいように仕上げられている。サーキット走行の速度域においても走行ラインを選ぶ自由度がありドライバーに余裕を感じさせる印象だ。
現時点のタイムアタック大会におけるトップ選手のタイムは2分16秒212。自身のタイムは2分19秒760でトップと約3秒差、そして順位はまさかの787位(計測時時点)。ただし上位入賞ははるか遠くにある。トップ選手のゴースト(走行データ)をダウンロードして確認してみると、コーナーでは進入時にしっかり減速して、コーナーをコンパクトにまとめて、立ち上がりでドンと引き離している印象で、もっと走り込まないといけない。
なお、タイムアタック大会の開催期間は2020年5月22日15時ごろ~6月5日23時59分。実施期間終了時点での世界タイムランキング1位~3位のドライバーには表彰があり、マツダから記念品も用意される。
4ローターエンジン搭載の「787B」をスパ・フランコルシャンで走らせてみた
MAZDA RX-VISION GT3 CONCEPTに搭載された4ローターエンジンは、かつての「787B」のエンジンコンセプトを踏襲したというので、787Bも走行させてみることにした。グランツーリスモにおける787Bのスペックは、802PS/9000rpm、71.2kgfm/6500rpm、自然吸気。車両重量は830kg、駆動方式は2WD(MR)。
787Bをタイムアタック大会と同じスパ・フランコルシャンで走らせてみたところ、軽量な車体のおかげかコーナーリング性能も高く、加速する場面では2ストバイクのようなエキゾーストノートとともにモリモリと加速して「ヒャッハー!」といったごきげんの気分になれる。このロータリーエンジン車の気持ちのよさが根強い人気を持つ理由にあるように感じた。
MAZDA 100周年 RX-VISION GT3 CONCEPT リバリーデザインコンテスト
この「MAZDA 100周年 RX-VISION GT3 CONCEPT タイムトライアルチャレンジ」とあわせて、グランツーリスモSPORT内では「MAZDA 100周年 RX-VISION GT3 CONCEPT リバリーデザインコンテスト」も開催されている。
MAZDA RX-VISION GT3 CONCEPTを手掛けたマツダ・デザインチームが審査員をつとめるリバリーデザインコンテストで開催期間は5月22日~6月19日。開催期間終了後、マツダ・デザインチームによる厳正な審査のうえ、グランプリの1名のほか優秀作品を表彰。入選者にはマツダオリジナルの記念品が用意されるという。
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May 25, 2020 at 10:55AM
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マツダ×グランツーリスモSPORT。バーチャルで蘇った4ローターロータリーエンジン「RX-VISION GT3 CONCEPT」でタイムアタック - Car Watch
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