愛知県日進市は、今年度のふるさと納税受け入れ額の見込みが前年度比2・5倍増の2億3500万円になると発表した。
これを受け、歳入を1億3500万円増額する補正予算案を9月市議会に提出する。近藤裕貴市長は「工夫と努力を重ねてきた成果が出てきた」と喜んでいる。
日進市は、全国的にふるさと納税事業が拡大するのに伴い、年間3億円ほどの市税の流出に悩んできた。このため、2019年度から本腰を入れて対策に乗り出した。
19年度から21年度までに、返礼品数・品目は3倍以上の349とし、市のふるさと納税を扱うポータルサイト数も4倍の12に増やした。一方で、楽器寄付ふるさと納税、子どもの本の購入寄付などふるさと納税活用クラウドファンディング(CF)、寄贈型ふるさと納税といった新たな取り組みに着手。さらに市外へ転出する世帯に、ふるさと納税での応援を呼びかけるちらしも配り始めた。
これにより、受け入れ額は19年度の約6700万円から、21年度には3・5倍となる2億3500万円を見込む。目標受け入れ額は「3億5千万円」(近藤市長)という。
市財務政策課によると、返礼品の充実が果たした役割が大きいという。特に、市内に本社工場がある「ミヤ電子」が手がける「バッファロー」ブランドのハードディスクやソリッド・ステート・ドライブ(SSD)は、コロナ禍で在宅時間が増えたこともあってテレビの録画用に人気が高い。市内に本社があるマスプロ電工の防犯カメラのほか、手づくりのハム・ソーセージも注目されているという。
財政政策課の桃原勇二主幹は「ふるさと納税活用CFなどで日進市のふるさと納税に関心が集まったこともあり、返礼品数や品目を増やした効果が高まった。既存の返礼品でも、お米を1回だけではなく毎月発送にするなど、使い勝手がいいようにきめ細かく配慮して見直した」と話す。(鈴木裕)
■日進市のふるさと納税に関するデータ
《返礼品数・品目》
2019年度 115→21年度 349
《ポータルサイト数》
19年度 3→21年度 12
《受け入れ額》
19年度 約6700万円
20年度 約9400万円
21年度2億3500万円(見込み)
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