29日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に3日続落した。前日比639円67銭(2.12%)安の2万9544円29銭と、4営業日ぶりに3万円を下回って終えた。下げ幅は850円を超える場面があった。足元の米長期金利上昇への警戒感から前日の米株式相場が大幅下落した流れを引き継ぎ、朝方からグロース(成長)株を中心に幅広い銘柄で売りが優勢となった。きょうは9月末の配当権利落ち日で配当落ち分の181円程度、日経平均の指数は下押しされた。
午後の取引時間中に自民党総裁選の投開票が行われた。1回目の投票では過半数を獲得する候補がなく、1位の岸田文雄氏と2位の河野太郎氏の上位2人による決選投票の実施が決まった。決選投票の決定直後に日経平均は下げ幅を拡大して、きょうの安値を付ける場面があった。
市場では「決選投票は派閥の影響力が大きい。事前に積極的な政策論争が行われていたにもかかわらず『結局は派閥の論理で決着するのか』との批判から、この先に控える衆院選で自民党が苦戦する可能性があり警戒する投資家が多い」(外資系運用会社)との指摘があった。
決選投票の結果は大引け後まもなく判明し、岸田氏が新総裁に決定した。
JPX日経インデックス400は3日続落し、終値は前日比417.75ポイント(2.22%)安の1万8363.36だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続落し、43.48ポイント(2.09%)安の2038.29で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆8556億円。売買高は16億259万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1768と、全体の約8割を占めた。値上がりは336銘柄、変わらずは50銘柄だった。
東エレク、アドテストが大幅安だった。三菱UFJが売られた。一方、ANAHD、JR東日本が買われた。川崎汽は上昇して終えた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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