Tuesday, March 31, 2020

三井E&S環境エンジニアリングが複数部門でRPAを導入、部品化でロボットを量産 - IT Leaders

三井E&S環境エンジニアリングは、RPA(ロボットによる業務自動化)を導入し、管理部門や現場部門を含め、横断的に業務を自動化した。ソフトウェアロボットの部品化を進めながら3.5カ月で70個のソフトウェアロボットを開発し、作業時間を180時間削減した。RPAソフトウェア「Automation Anywhere Enterprise」を販売したオートメーション・エニウェア・ジャパンが2020年3月31日に発表した。

 三井E&S環境エンジニアリングは、RPAを導入し、管理部門や現場部門を含め、横断的に業務を自動化した。利用部門は、経理課、企画部、人事部、建設部、安全衛生管理室、技術部、O&M運転統括課、設計部、資材部、整備部など多岐にわたる。

 小規模から始め、開始から約3.5か月で70のソフトウェアロボットを作成した。この間に、約180時間の作業時間を削減した。作業品質も向上した。また、ソフトウェアロボット本体とは別に、簡単な機能に特化した再利用可能な部品(メタボット)を200以上準備した。これにより、ソフトウェアロボットの量産につながった。

 RPAの効果の1つとして、これまで実現できなかった新たな業務も生み出した。例えば、工事報告書の提出を催促する場合、以前はExcelの工事予定表を見て電話で催促していた。これを改め、処理の自動化を前提に工事予定表を作り直し、報告書納期を知らせるメールを自動送信できるようにした。

 自動化したプロセスの例は、以下の通り。

  • メールに添付してあったExcelファイルの情報を集計する
  • 経理システム内の情報を抜き出して、所定のシートに転記する
  • 基幹システム内で管理している工事番号を抜き出して、別の関連システムに登録する
  • 工事予定表で提出物期日を確認したうえで、メールで提出物を催促する
  • マスターファイルに転記する
  • 更新データをチェックする
  • フォルダを作成、名前変更、抽出する
  • 経費支払、出張精算システムにデータを記入する

 RPAソフトウェアには「Automation Anywhere Enterprise」を採用した。1つの作業を大勢が大規模で行うのではなく、1人が1つの作業に取り組むことが多いため、自分の分身をパッと作れる「文房具」のようなソフトウェアが適切だと考えた。

 RPAの導入後もユーザー部門を継続的に支援するため、社員と対話しながら業務にRPAを適応できるようにする場を設けた。部門の担当者は、自動化したい業務を棚卸しし、フローに描きながら可視化する。必要なRPAの機能を明確にした上で、処理をRPAのコマンドに当てはめ、実際の業務で試運転する検証までを数時間で行う。こうしてユーザーそれぞれのスキルに合わせた個別フォローを行い、関係者全員が使えるようにしている。

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