Wednesday, May 13, 2020

エンジン連動、VR酔い低減 静岡大とヤマハ発が共同研究|静岡新聞アットエス - @S[アットエス] by 静岡新聞

VRバイクシミュレーターなどを活用した映像酔い低減の実験結果を説明する板口典弘助教(右)と林真光さん=7日、浜松市中区の静岡大浜松キャンパス

 エンジン音と振動の大きさやタイミングを同期させると、映像酔いを大幅に低減できる-。静岡大情報学部とヤマハ発動機の研究グループが心理学的実験の成果をまとめ、12日に英国のオンライン科学誌「サイエンティフィック・リポート」で発表した。論文責任著者の板口典弘助教(35)は「実証は世界初。VRなどのゲームも含め、一人称視点での映像酔い問題の解決につながる」と意義を強調し、今後の社会応用に期待を寄せる。
 教習所などで体験できるバイクや飛行機のシミュレーターは画面上の映像の傾きが大きく、高頻度で酔いが生じる。このため運転技術向上や効率的な評価を妨げる要因になっているとの指摘がある。
 板口助教らの共同研究グループは、視覚や触覚、聴覚の記憶・予測段階と、実際に刺激を受けた段階の感覚情報の不一致が原因で映像酔いが生じると仮定し、2018年に実験に着手。独自に開発したVRバイクシステムを使い、林道を蛇行する風景の映像に、エンジン音と駆動に伴う振動をそれぞれ連動させるかどうかなどを操作した四つの条件を設定し、実験を進めた。
 同大浜松キャンパスの学生計80人が協力。シミュレーターを5分体験する間、1分ごと酔いの程度を20段階で答えてもらった結果、エンジン音と振動を両方経験した「音あり、振動あり」の条件下だけ、酔いの程度が他より約55%低減した。音と振動の片方でも欠けた場合は「映像のみ」の条件下と同様の酔いが確認されたという。
 VRシステムによる遠隔操作や遠隔コミュニケーションは急速な発展が予想される。認知・脳科学研究室所属の大学院1年林真光さん(23)は新型コロナウイルスの影響で外出自粛要請が続く現状も踏まえ、「VRは自宅で楽しめる身近な技術。研究を発展させ、映像で酔わなくする方法も解明したい」と意気込む。

 <メモ>VR 「VirtualReality」の略。人工的に作られた空間などを現実のように体感させる技術で、人間の感覚を同時に刺激し、没入感を高める。360度の3D空間を体験できる専用のゴーグルやヘッドホンなど家庭向け機器が近年数多く販売され、2016年に82億円だった市場規模は21年には1700億円まで成長するといわれる。医療や教育、観光、スポーツなど幅広い生活分野でも導入が進む。

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