Sunday, April 18, 2021

ドイツ銀、シンガポールに新興国通貨取引のプライシングエンジン構築 - ブルームバーグ

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ドイツ銀行はロンドンにある新興国通貨のグローバル・プライシングエンジンをシンガポールのコンピューターシステムに置き換える。アジアでの取引急増や中国人民元の重要性の高まりに対応する。

  シンガポール在勤のアジア債券通貨業務責任者デービッド・リン氏によれば、シンガポールに新しくより強力なコンピューター機器を設置することで、域内での注文執行にかかる時間をミリ秒単位で短縮できるという。

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デービッド・リン氏

  今回のシフトは、高頻度取引のブームや、人民元の重要性が高まる中で、サーバーを顧客に近い場所に配置する必要性を鮮明にする動き。また、アジア最大の外国為替取引のハブであるシンガポールにとっても勝利と言える。ライバルの香港に対するリードを維持し、人民元取引でシェア拡大を図る取り組みを後押しする可能性があるためだ。

  リン氏は先週のインタビューで、「シンガポールは地域の主要な流動性センターとして成長している。当行は一部の競合他社とともに、より多くのアジア諸国への伝送速度を高めるためここで設備を構築している」と説明。「シンガポールの新しいハードウエアで行うアップグレードにより、当行の技術的能力は大幅に向上する」と付け加えた。

  国際決済銀行(BIS)が3年に1回公表する報告書の 最新版(2019年版)によると、1日当たり6兆6000億ドル(約717兆円)が動く外為市場において、シンガポールは英国と米国に次ぐ世界3位の取引規模を持つ。シンガポール通貨庁(MAS、中央銀行)はここ数年、ロンドンや東京に経由する取引で生じる遅れを取り除くため銀行にシステム構築を奨励していた。

Pecking Order

U.K. remains biggest trading hub for $6.6 trillion foreign-exchange market

Source: Bank for International Settlements

原題: Deutsche Bank Builds Global EM FX Trading Engine in Singapore(抜粋)

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