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2021年6月17日、マツダが2030年に向けた新たな技術・商品方針を発表した。最大の目玉は、2025年以降に独自の電気自動車(EV)専用プラットフォーム「SKYACTIV EV専用スケーラブルアーキテクチャー」を導入すると発表したことだが、同時に公開されたエンジン縦置きプラットフォームにも見るべき点は多い。今回と次回の2回で、マツダの発表の意味を考えてみたい。
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「SKYACTIV Phase 2」は電動化も考慮
マツダは2007年以降、エンジンや変速機、車体、シャシーといったクルマを構成するすべての技術を刷新する新世代技術「SKYACTIV TECHNOLOGY」の開発に取り組み、2012年に発売した初代「CX-5」を皮切りに、2012年から2018年までの6年間で9モデルを発売。商品ラインナップを一新した。この「Phase 1」と呼ばれる段階のSKYACTIVでは、内燃機関に最適化された「SKYACTIV内燃機関専用スケーラブルアーキテクチャー」が使用されていた。
そして、2019年に現行型「マツダ3」を発売して以降、SKYACTIVは「Phase 2」に移行。Phase 1の内燃機関専用アーキテクチャーから「SKYACTIVマルチソリューションスケーラブルアーキテクチャー」へと進化を遂げる。このPhase 2では、SKYACTIVをスモール商品群用の“エンジン横置きアーキテクチャー”と、ラージ商品群用の“エンジン縦置きアーキテクチャー”の2本立てで展開するという。
一方パワートレインでは、やはりマツダ3でSPCCI(火花点火制御圧縮着火)エンジン「SKYACTIV-X」を世界で初めて実用化したほか、今後はラージ商品群向けの直列6気筒エンジン(ガソリン/ディーゼル)の商品化も控えている。さらにPhase 2では、電動化技術の採用を拡大しているのも特徴で、ガソリンエンジンに24Vのマイルドハイブリッドシステムを組み合わせたパワートレインを実用化しているほか、2021年1月にはエンジン横置きアーキテクチャーを採用したマツダ初の量産EV「MX-30 EVモデル」を発売した。さらに2022年には、ロータリーエンジンのレンジエクステンダー(RE:航続距離を伸ばすための発電専用エンジン)とバッテリー、モーターを組み合わせた「REマルチ電動化技術」を搭載したMX-30を発売することも表明済みだ。
つまり、マツダがPhase 2以降のSKYACTIVを「マルチソリューションスケーラブルアーキテクチャー」と呼んでいるのは、エンジン車にも電動車両にも展開できるよう、当初より配慮されていたからにほかならない。
からの記事と詳細 ( 第5回:ついにEV専用プラットフォームに踏み出すマツダへの期待と不安(前編) 【カーテク未来招来】 - webCG )
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