Friday, July 16, 2021

NY円、反落 1ドル=110円05~15銭 米小売売上高の改善でドル買い - 日本経済新聞

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【NQNニューヨーク=古江敦子】16日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3日ぶりに反落し、前日比25銭円安・ドル高の1ドル=110円05~15銭で取引を終えた。朝方発表の6月の米小売売上高が前月から増加し、米景気の拡大基調を見込んだ円売り・ドル買いが優勢となった。ユーロなどに対してドルが上昇し、対円でのドル買いに波及した面もあった。

6月の小売売上高は前月から0.6%増え、市場予想(0.4%減)に反して改善した。経済再開に伴いサービス関連の増加が続いたほか、家電や衣料品、百貨店などの増加でモノの販売も好調と受け止められた。市場では「消費者景況感の堅調さを示す内容」(パンセオン・マクロエコノミクス)と指摘され、円売り・ドル買いを促した。円は一時110円34銭まで下落した。

新型コロナウイルスで感染力が強いインド型(デルタ型)の感染が世界で広がっている。投資家がリスク回避姿勢を強め、ユーロやオーストラリアドルなどに対して流動性の高いドルが買われた。感染拡大が深刻化する英国のポンドに対してもドルが上昇し、円に対するドル買いに波及した。

取引終了にかけて、円は底堅く推移した。小売売上高の後に発表された7月の米消費者態度指数(速報値)が市場予想を下回り、円が買い直された。低リスク通貨とされる円は、ドルと同様にリスク回避の局面では買われやすい面もある。円は一時110円04銭まで持ち直した。

円は対ユーロで4日ぶりに反落し、前日比15銭円安・ユーロ高の1ユーロ=129円85~95銭で取引を終えた。

ユーロは対ドルで続落。前日比0.0005ドル安い1ユーロ=1.1800~10ドルで終えた。米小売売上高の増加を受け、ユーロ売り・ドル買いが優勢となった。新型コロナのデルタ型の世界的な感染拡大で投資家心理が冷え込み、ユーロに売りを誘った。

もっとも、週末を控えて持ち高調整のユーロ買いが入り、取引終了にかけて下げ幅を縮小した。

ユーロの安値は1.1793ドル、高値は1.1819ドルだった。

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