米供給管理協会(ISM)が発表した8月の製造業総合景況指数は、市場予想に反して上昇し、活動拡大ペースの堅調さを示した。新規受注と生産の指数上昇に加え、世界的なサプライチェーン問題に伴う受注残の伸びを反映した。
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新規受注(66.7)が3カ月ぶり高水準となったほか生産の指数も伸び、需要が引き続き強いことを示した。一方、受注残の指数の上昇は、世界の製造業に混乱をもたらしている供給障害が長期化していることを浮き彫りにした。
雇用の指数は49と、昨年11月以来の水準に低下した。
ISM製造業調査委員会のティモシー・フィオレ委員長は発表文で、「製造業者とサプライヤーは需要の拡大に応えようと、引き続きこれまでにないレベルで苦戦を強いられている」と指摘。「原材料リードタイムの記録的な長さや重要基礎資材の不足、商品相場の上昇、製品輸送面の課題が、製造業の全セグメントに影響している」と説明した。
8月は18業種中、15業種が活動拡大を報告。中でも家具やコンピューター、機械などの伸びが目立った。
仕入れ価格指数は79.4に低下。昨年12月以来の低水準だが、新型コロナウイルスがパンデミック(世界的大流行)となる前の水準は引き続き大きく上回った。
前月に縮小圏にあった在庫の指数は持ち直し、2018年11月以来の高水準となった。同指数の上昇は根強い原材料不足を反映している。ISMのフィオレ氏は記者との電話会議で、製造業者は「深刻な部品不足の中、部品の入荷まで未完成品をそのままにして生産を続けている」と話した。
生産に用いる原材料のリードタイムは8月に平均91日と、統計開始以来最長となった。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題: U.S. Manufacturing Expands at Faster Pace, Backlogs Swell(抜粋)
(統計の詳細とチャート画像を追加します)
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