ただ、排ガス性能に関してはいかんともしがたく、現在は乗用車に比べて地球環境に与える影響が小さな小型屋外作業機械を中心に生き延びている(そこにも、排ガス規制の動きが強まっているが)。小型屋外作業機械とは、チェンソーやパワーブロワー(落ち葉を集めたりするのに使う)、刈払機などを指す。
なぜ2ストロークエンジンに注目したのか?
フォーミュラ1が2ストロークと言い出したのは、対向ピストンエンジンのほうに理由がある。2ストロークは対向ピストンエンジンと相性がいいからだ。対向ピストンエンジンは、通常のエンジンのシリンダーヘッドを取り去り、向かい合わせに結合したエンジンである。
ピストンがくっついたり離れたりする点で水平対向エンジンに似ているが、水平対向エンジンは真ん中にクランクシャフトがあって背中合わせにピストンがあるのに対し、対向ピストンエンジンは両サイドにクランクシャフトがあり、中央部でピストン冠面が向かい合っている。
スズキの初代「ジムニー」も2ストロークエンジンを搭載。1960〜1970年代の軽自動車のほとんどは、2ストロークエンジンだった。
対向ピストンエンジンは向かい合った2つのピストンが燃焼室を共有する。つまり、ピストン2つで1気筒。真ん中で点火すると、向かい合ったピストンが離れて両サイドにあるクランクシャフトに力を伝える。見方を変えれば、対向していない通常のエンジンのストロークを2倍にしたのと同じで、燃焼サイクルの効率が向上する。昨今とかく話題に上がりがちなエンジンの熱効率を大きく向上させるポテンシャルを備えているのが、対向ピストンエンジンなのだ。
からの記事と詳細 ( 2ストロークエンジンに未来はあるのか? - GQ JAPAN )
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