ドゥカティが11月のミラノショーに向けて単気筒エンジン「Superquadro Mono(スーパークアドロモノ)」を発表した。どんなモデルに搭載されるかは不明だが、1993年にデビューしたスーパーモノから30年の節目だけに復活する可能性もあるだろう。
スーパークアドロモノはパニガーレ1299を単気筒化
ドゥカティは、1993年に登場したレーシングマシン「スーパーモノ550」から30年ぶりにオンロード用単気筒エンジンを復活させる。これは「Superquadro Mono(スーパークアドロモノ)」と呼ばれ、単気筒659ccにデスモドロミック機構が装備されている。
この単気筒エンジンは、パニガーレ1299の1285ccスーパークアドロをベースにしており、スーパークアドロモノはパニガーレの径116mmのピストン、燃焼室形状、径46.8mmのチタン製吸気バルブ、38.2mmのスチール製排気バルブ、デスモドロミック機構を継承。
最高出力77.5hp/9750rpmを発揮し、なんと10250rpmまで回すことが可能。最大トルクは6.4kgーm/8000rpmでユーロ5+(プラス)排ガス規制にも準拠する。なお、テルミニョーニ製エキゾーストを備えたレーシング仕様は、オンロード用単気筒ではかつてない84.5hpを発揮するという。
スーパークアドロ モノは、ミラノショー直前に配信される「ドゥカティワールドプレミア 2024」の第5話「Live. Play. Ride」に登場するモデルに搭載されるという。その後、ミラショーではこのエンジンを搭載して発売されるモデルが初公開されるだろう。続報に注目だ。
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Superquadro Mono [DUCATI] パニガーレ1299のV型2気筒エンジンを単気筒化しボア×ストローク116×62.4mmで排気量は659cc。35kW(47.6PS)のデチューン仕様も用意される。
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吸気は等価直径62mmの楕円スロットルボディに電子制御スロットルを採用。クランクケース後端にはシャフトの軸受けが確認できるので、フレームはピボットレスになるかも知れない。
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スーパーモノと異なり、シリンダーが起き上がった縦型レイアウトの単気筒エンジン。クラッチやオルタネーター、ヘッドカバーはマグネシウム合金で軽量化されている。
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Supermono [DUCATI] 当時欧州で活発だったシングルレースのために開発されたモデルで、エンジンはLツインのリアバンクを取り去った横型単気筒と言えるもの。550ccで75hpを発揮した。
スーパークアドロモノの主な特徴
・659cc縦型単気筒エンジン
・ボア×ストローク 116×62.4mm
・圧縮比 13.1:1
・最高出力57kW (77.5 hp)/9750 rpm
84.5 hp/9500rpm(テルミニョーニレーシングエキゾースト使用時)
・最大トルク63Nm(6.4kg-m)/8050rpm
6.8kg-m(テルミニョーニレーシングエキゾースト)
・アルミシリンダースリーブ
・ユーロ5+規制準拠
・DOHC4バルブチェーンギアデスモドロミック
・46.8mmチタン製インテークバルブ、38.2mmエキゾーストバルブ
・異なる直径のメインベアリングに取り付けられた非対称クランクシャフト
・ウォーターポンプとオイルポンプの制御機能を備えたダブルバランスカウンターシャフト
・サーボ駆動、ホッピング防止機能付き湿式多板クラッチ
・吐出ポンプと回収ポンプによるセミドライサンプ潤滑
・等価直径62mmの楕円形スロットルボディによる燃料供給
・Ducati Quick Shift (DQS、アップ&ダウン)を装着できる6速ギアボックス
・オイル交換は1万5000km目安
・3万kmに設定したバルブクリアランスの確認
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エンジンの部品構成。MotoGPのデスモセディチと同様、デスモドロミックのロッカーアームにDLC(ダイヤモンドライクカーボン) コーティングを施し、摩擦を軽減している。
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シリンダー一体型のクランクケースは別体式のスリーブを採用。シリンダーヘッドをクランクケースに直接固定することで、高剛性かつコンパクトなエンジンとなる。
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116mmという大径ボアに対応するピストンはスカート部分にDLCコーティング処理済み。ストロークはわずか62.4mmでボア×スト比は1.86と超ショート、圧縮比は13.1:1だ。
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左右非対称のクランクシャフトは重量を抑えるため左右で径の異なるベアリングでマウント。バランサーは前後に2つ設置され、高回転でも90度Vツインと同等の低振動を実現する。
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Superquadro [DUCATI] ベースのV型2気筒のスーパークアドロエンジン。パニガーレ1299に搭載され、2気筒スポーツエンジンとしては限界と言える1285ccの排気量まで拡大された。
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