先の大戦で使用された旧日本陸軍の戦闘機「飛燕(ひえん)」のエンジンが滋賀県東近江市内の建設工事現場で発見され、県平和祈念館(同市下中野町)で展示されている。市内には旧日本陸軍の飛行場があり、最初に地権者からエンジンを譲り受けた地元の市民団体「東近江戦争遺跡の会」の山本享志代表は「戦況が厳しくなった終戦間際に、軍の最高機密といえるエンジンを地中に埋めて隠したのでは」と推測している。
飛燕は、川崎航空機工業(現川崎重工業)がドイツの液冷航空エンジンを国産化する形で開発・製造し、昭和18年、旧日本陸軍に採用された。空気抵抗と重量を最大限軽減して速度と機動性を両立し、約3千機製造されたとされる。
祈念館によると、今年2月、東近江市五個荘竜田町の建設工事現場で、飛燕に搭載されていたとみられるエンジン(全長1・5メートル、幅1メートル、高さ0・75メートル程度)が地中から出土した。
東近江戦争遺跡の会が地権者から譲り受けて保管。調査した結果、飛燕のエンジンでほぼ間違いないことが分かり、今回、県平和祈念館で展示することになった。
展示台の製作などには東近江戦争遺跡の会が、祈念館までの運搬・搬入作業には東近江青年会議所が協力し、9月28日に搬入された。
祈念館の1階展示室で展示・公開している。観覧無料で、開館時間(午前9時半~午後5時、入館は午後4時半まで)内は自由に見学できる。展示期間の終了時期は未定。
田井中洋介・主任専門員は「地元で見つかった貴重な品。できるだけ多くの方にみてもらい、平和について考えてもらえれば」と話している。
休館日は月曜と火曜(祝日にあたる場合は開館)。問い合わせは県平和祈念館(0749・46・0300)。
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