Saturday, December 26, 2020

約10年後の車は何で判断? ガソリン車はエンジンでも EVはモーター差が評価の対象になるのか - くるまのニュース

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これまでのガソリン車やディーゼル車では、搭載するエンジンによってある程度の評価軸が決まっていました。しかし、EVが普及するとモーターの性能差がその評価対象となるのでしょうか。

EVの性能差はどう決まる?

 電気自動車(EV)と従来型のガソリン車やディーゼル車などの内燃機関車(以下、ガソリン車)との大きな違いは、動力源がモーターかエンジンという部分です。
 
 しかし、ガソリン車であれば排気量や最高出力が性能差としてわかりやすいですが、EVの性能は心臓部であるモーターの差と考えてよいのでしょうか。

既存のEVより航続距離は少ないものの、都市型コミューターとして登場したホンダの小型EV「ホンダe」
既存のEVより航続距離は少ないものの、都市型コミューターとして登場したホンダの小型EV「ホンダe」

 世界中で「脱ガソリン車化」が叫ばれる昨今、ついに日本でも2030年代半ばを目処にしたガソリン車の新車販売規制がおこなわれるとの報道がありました。

 詳細は明らかにされていませんが、将来的なクルマの電動化に向けて、確実に進んでいることは間違いないといえます。

 電動化したクルマ、すなわち「電動車」には、文脈によってハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)なども含まれる場合がありますが、多くのユーザーがイメージするのは電気自動車(EV)でしょう。

 HVやPHVと異なり、内燃機関を一切持たないEVは、エンジンの代わりにモーターを搭載しています。

 2010年に世界初の量産型EVとして登場した日産「リーフ」の諸元を見ると、ベースグレードで最高出力150馬力、最大トルク320Nmという数値です。

 一方、上級グレードである「e+」は、最高出力218馬力、最大トルク340Nmと、ベースグレードに比べて大幅にパフォーマンスが向上しています。

 どちらも、同じEM57という型式のモーターを搭載しており、モーター自体に大きな違いはありません。

 この差を生むのは、モーターの動力となるバッテリーです。リーフの場合、ベースグレードは40kWh、「e+」は60kWhの最大電力量を発生するリチウムイオンバッテリーを搭載しています。

「kWh(キロワットアワー)」とは、1時間に発生する電力量であり、ベースグレードでは1時間に40kW、「e+」では1時間に60kWの電力をモーターに供給する能力があることを意味しています。

 バッテリーの性能は航続距離にも影響し、kWhで表される数値の大きいほうが、大容量のバッテリーとなり、基本的には航続距離も大きくなる傾向です。

 つまり、モーターの性能はもちろんですが、EVの場合はモーターと同様、あるいはそれ以上にバッテリーの性能が重要といえます。

 したがって、EVのスペックを見る際は、モーターだけでなくバッテリーも含めたシステム全体を見る必要があります。

 国産系のパワーユニット担当者は次のように話します。

「これまでは、エンジン性能である程度のクルマに対する評価が決まっていました。

 ざっくりと『パワー(馬力)があれば早くて良いクルマ』や『燃費が良ければエコなクルマ』というようなイメージです。

 しかし、EVになればもちろんそれまでの馬力や燃費(電費)は存在しますが、モーターやバッテリーなどさまざまな要素が複合的に組み合わさるため、一概にモーターが高性能だから良いとは限らないといえます。

 現時点のEVは、1回の充電でどれほどの航続距離があるのかがEVの評価軸として重要なウエイトを占めています。

 しかし、従来のクルマにおいて軽自動車やコンパクトカーと大排気量モデルとでは、そのコンセプトやキャラクターが異なるのと同じで、その用途によってEVも都市型コミューターや長距離向けなどと区別化されることが予想されるため、EVの評価軸もそれぞれのモデルによって変わってくるのではないでしょうか」

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