4日の那覇発羽田行きの日本航空(JAL)904便が左エンジン損傷で緊急着陸した重大インシデントで、国の運輸安全委員会は28日、「ファンブレード」と呼ばれるチタニウム合金で作られた羽根の一部に、「疲労破壊」を確認したと発表した。同委員会は今後、金属疲労によって壊れた原因を詳しく調べ、事故報告書を作成し、国土交通省に報告する。
同委員会によると、疲労破壊が確認されたのはファンブレードに装着されている計22枚の羽根のうち、1枚(16番目)で、その破壊に伴い、15番目の羽根も欠けていた。本来、羽根は縦約105センチ、横(根元部分)31・8センチあるが疲労破壊が確認されたファンブレードは縦約18センチしか残っていなかった。
ファンブレードは空気を大量に取り入れて、飛行機の推進力を生み出す役割を担っており、飛行回数が6500回を超えると点検が義務付けられている。
JAL広報によると今回破損したファンブレードの飛行回数は約3700回で、担当者は「本来であれば金属疲労を起こすような時期ではない」と説明。同委員会も「点検は定期的にされており問題はない。疲労破壊の原因については今後、詳しく調べを進めていく」と話した。JALは当面の安全措置として、飛行回数3250回を超える機体のファンブレードは全て新しいものに変えていくとしている。
同委員会はファンブレードの疲労破壊のほかにも、エンジンを覆う部品「エンジン・カウル」や水平尾翼、胴体の一部などにも大きな損傷があったことを公表した。水平尾翼には幅約28センチの穴が開いていたほか、別の箇所に幅約20センチのへこみも確認できたという。
同委員会は2021年以降に調査結果をまとめて国交省に報告する予定で、JALは「引き続き同委員会の調査に協力していく」と説明している。
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