Friday, December 25, 2020

鬼嫁の一言で「汚くてもいいや」 おむつのまま飲み会へ - 朝日新聞デジタル

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 週2回の大臣会見、事務次官会見、毎日のようにあるレクチャーや投げ込み……。2000年春、僕(53)は当時の環境庁担当になっていた。

 それまでは「遊軍」といって自分でテーマを見つける取材だったが、省庁担当は少し勝手が違う。

 例えば、アメリカが温暖化防止の「京都議定書」を離脱というニュースが入ると、関係部署を走り回る。起きる事態に合わせて、とにかく反応していく。地球温暖化やごみ問題、野生生物の保護など、様々な環境問題を追った。

 これが結果的に、いい方向につながったようだった。

 まず「メンタルヘルス」というテーマを離れたことが良かった。また朝から夜まで忙しく、様々な出来事に対応するなかで、「きれい汚い」を、いつの間にか忘れていることもあった。

 もう一つ、大切なことがあった。妻があえて「鬼嫁」に徹したことだ。

 僕が「今日は怖いから、外に出たくない」とふとんから出ようとしなかったとき。ふとんを引っぺがして、「とにかく駅まででもいいから、外に出なさい」と追い出してくれた。

心に刺さった妻の何げない一言

 「何てひどい妻だ」と思ったこともある。だがいま振り返ると、これが回復への道筋をつけてくれたのだと思う。

 そして00年前後のことだったと思う。僕が出社するとき、自宅玄関で彼女が発した一言で、事態が大きく前進する。

 この連載では、強迫性障害と長年闘ってきた記者と家族が、どのように病気と向き合ってきたのかを計9回でお伝えします。記事後半では、記者を支えてきた妻の思いも紹介します。

 「家に帰ったら服を脱いできれ…

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