Wednesday, November 30, 2022

レースエンジン屋魂で開発したレクサスの量産V10[内燃機関超基礎講座] - MotorFan[モーターファン]

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最高回転数9000rpm、ドライサンプ、各気筒独立スロットル……。無類の高性能エンジンを開発するには、レーシングエンジン設計者のフィロソフィーが必要だった。
TEXT:世良耕太(Kota SERA) PHOTO:トヨタ自動車/住吉道仁(Michihito SUMIYOSHI)
*本記事は2009年11月に執筆されたものです

開発に携わったエンジニアが手塩にかけて育てたエンジンのことを嬉しそうに話してくれると、話を聞いているこちらもなんだか嬉しい気分になってくる。第41回東京モーターショーでレクサスLFAのエンジンについて説明を受けたときがまさにそうだった。説明してくれたのはヤマハ発動機株式会社AM事業部AM第1技術部設計グループ主務の吉岡伸二氏だ。レクサスLFAが積む1LR-GUE型エンジンは2000年から開発がスタート。トヨタ自動車の監修のもと、ヤマハ発動機が業務委託を受けて基本的な設計開発業務を行なった。その中心人物のひとりが吉岡氏である。

2010年に500台限定で販売を開始するレクサスLFAは、メルセデス・ベンツSLS AMGやマクラーレンMP4-12C、フェラーリ599がライバルとなるような、スーパースポーツカーだ。エンジンは既存のどのユニットとも共通性を持たない専用設計とされた。排気量は4800cc。形式はV型10気筒。車両開発がスタートした時点でV10をフロントミッドに搭載することは決まっていた。吉岡氏は「聞いた話」としてV10に決まった経緯を話す。

「V8では夢がないだろうという話がまずありましたが、振動も問題でした。高回転で回そうと思えばフラットプレーンのクランクシャフトが必然になりますが、それだと二次振動がきつい。振動対策をしていくと重くなりますし、かといってクロスプレーンにすると音がゴロゴロしてしまう。V12も検討しましたが、クランクシャフトのねじり振動がきつくて高回転化に不向き。という背景からV10が素直な解だということになりました。V10といえば当時はダッジ・バイパーしかありませんでしたが、あちらはOHVですので、LFAでやれば斬新さがある。F1とのつながりもありました(トヨタは2002年からF1に参戦。当初は3ℓ・V10を積んでいたが、2006年に規則が変わり、2.4ℓ・V8にスイッチ)。プロジェクトが始まった頃は、次のBMW M5(2004年)がV10で出てくるかもしれないという状況でした」

エアファンネルは展示用の飾り物で、実際は樹脂製一体型のファンネル+10連スロットルが取り付けられる。アッセンブリーはヤマハ発動機本社工場(静岡県磐田市)で行なう。ひとり1台のセル組み立て式。試作の段階から組み立てに携わっているのが強み。重量は200kg+αで同クラスのV8エンジン並みに抑えた。

フロントミッドに搭載するとなると、タイヤ切れ角やサイドフレームと整合性をとる必要が出てくる。エンジンに与えられる幅はおよそ70cm。バンク角60度ではVバンク間に独立スロットルが収まらないし、90度にするとエキゾーストマニフォールドが等長にできなくなる。

「75度くらいが吸排気のバランスがちょうどいいのですが、72度にすると等間隔点火にできるし、搭載性がいい。このエンジンの場合はサウンドへのこだわりもありました。その点、72度が一番いい音がする。どう検討しても72度がベストだという回答が出てきました」

性能目標を達成する狙いとともに、サウンドへのこだわりからも必須だった5-1レイアウトの等長エキマニはステンレス製。チタンやインコネルも検討したが、コストや生産性、耐久性の面から断念した。F1では反射波を生んで排気の引っ張り出し効果を得る拡管(ステップドエキマニ)が一般的。1LR-GUEの開発でも試したという。

5-1レイアウトとしたステンレス製等長エキゾーストマニフォールドの各ブランチは一体成形。チタンやインコネル(ニッケル系合金)も試した。排気のサウンドチューニングは三五が担当。右バンク側には、メインのスカベンジポンプとオイルポンプを装着。左バンク側にシリンダーヘッドとチェーンケースのオイルを吸うサブのスカベンジポンプを取り付けている。

「(開発スタッフに)レース出身の人間が多かったので、当然試しました。F1みたいに1万何千回転も回せばいいのでしょうが、このエンジンの場合はまったく効果ありませんでした」

9000rpmを目標にした1LR-GUEは、量産エンジンとしては無類の高回転ユニットだ。トヨタ自動車エンジンプロジェクト推進室で1LR-GUEの開発を監督するポジションには、モータースポーツ部で腕をふるったエンジニアが就いた。レーシングエンジンの開発で得たノウハウが欠かせないとの考えに基づいている。だから、エキマニの材料にインコネルを検討するし、拡管を「当然」試したのである。

高回転高出力、そして聴き惚れるV10サウンド

耐久性を考慮して直打式とはせずロッカーアーム式を採用。ロッカーアームのカム摺動面にDLCコーティングを施す。吸排気側ともに可変バルブタイミング機構を装備する関係上、アルミ鍛造製ピストンはフルリセスに近い状態。「手前味噌ですが、その状態に加え88mmのボアで圧縮比12.0の燃焼室を作り込んだのは頑張ったほう」と吉岡氏。

動弁系の駆動はギヤとチェーンの併用である。レーシングエンジン屋の発想としてはオールギヤドライブになるし、吉岡氏も「試してみたかった」と話すが、ギヤノイズの絡みでオールギヤは不採用に。1段目をギヤにし、以降はチェーンになった。1段目のギヤ側には一次振動をキャンセルする目的で重量のアンバランスが設けられている。

ヘッドカバーはマグネシウム合金製。バルブは吸排気ともに中実のチタン合金。コンロッドはチタン合金製(鍛造)である。バルブはロッカーアームを介して駆動するが、カムとの摺動面はDLCコーティングを施す。コンロッドのクランクシャフトとの摺動面、ビストンリングのシリンダーボアとの摺動面にはそれぞれクロムナイトライド(窒化クロム)処理を施している。シリンダーはスリーブレスで、日産GT-Rが積むVR38DETTと同様、シリンダーボアに鉄を溶射した。アルミ鍛造製のピストンはヤマハ製である。

クランクケースは各気筒独立構造(6ベアリング)とし、剛性を確保。ドライサンプとしてエンジン全高を抑えると同時に、オイルの撹拌抵抗を減らしている。

「ピストンリングは3本です。量産エンジンで2本となると、ブローバイやオイル消費の面で考えにくい。ただでさえドライサンプや独立スロットルなど、新しいことにチャレンジしています。ピストンリングを2本にすることで何がどこまで得られるのか。量産ではそのあたりの損得勘定は必要です」

レーシングエンジンを設計するスタンスを押し通したのではない。

「開発初期の頃はごく少ない人数で開発していました。私は6割くらい図面を描きました。若い頃に指導を受けたのが吉川というレーシングエンジン設計者で、直接仕込まれた部分もありますし、OX88やOX66(ともに1980年代のレーシングエンジン)の図面を引っ張り出して死ぬほど勉強しました。半年ほどですが、ジョン・ジャッド(「ジャッド」はイギリスのエンジンコンストラクターで、1990年代にヤマハとF1用V10を共同開発)のもとで仕事をしました。このエンジンはジャッド的な考え方と吉川的な考え方をミックスしています」

ジャッド的な考え方とは。

「同じ機能を発揮するのであれば、シンプルな形が一番いいということ。複雑で組み立てにくいのは一番だめ。だから壊れるのだと。設計は吟味に吟味を重ねてできるだけシンプルにしていく。一流は納得いくまで妥協しない。そういった思想は受け継いだつもりです。トヨタさんとの共同開発ですので、先方のレーシングエンジン的な考えを反映させた部分もあります。その意味では、トヨタとヤマハのレーシングエンジンのフィロソフィーが融合したエンジンと言っていいでしょう。量産エンジンしか知らない人が作ったエンジンとは明らかに違います」

濁りのないサウンドを作り出すため、左右独立の排気システムを設計。エキゾーストマニフォールドのブランチはほぼ等長(±40mm)。エンジン部2ヵ所、トランスアクスル2ヵ所の計4ヵ所でパワートレーン全体をマウント。トルクチューブと排気管の2階建て構造とし、センタートンネルの幅を狭く設計している。
テールパイプは3本出し。メインマフラー(チタン製)の前にバルブを配置。3000rpm未満ではバルブを閉じ、左右バンク独立で入ってきた排気はメインマフラー内を回遊して消音、下部の1本から排出。3000rpm以上ではバルブを開け、ほぼダイレクトに上部の2本から排出。高次成分のみを抽出したハイピッチなサウンドを奏でる。

新開発V10エンジンを開発するにあたっては、リッターあたり120馬力、9000rpmという性能目標と同時に、官能的なサウンドを実現するという目標が定められた。吉岡氏は「5-1集合の等長エキマニにした段階でいい音になるのはわかっていた」と説明する。「排気管が不等長だとマフラーで何をやっても消せません。5-1集合で高次成分がたくさん入っていたので、低次の圧力波だけマフラー(設計・製造は三五)で消してもらって、高次の音だけ残しました。回転数はF1の半分ですが、F1エンジンのようなハイピッチな音に仕上がっています」

音でエンジンの価値が決まるわけではないと承知しつつも、つい聞き惚れてしまうサウンドをレーシングエンジン屋のフィロソフィーで開発した量産エンジンは奏でている。

共鳴特性がそろうように、サージタンクに設けるエアコネクターの位置と高さを最適化。きっちりそろえると味気ない音になるため、ランブル(ゴロゴロ感)を演出した。サージタンクの天板が気持ちいい音で共鳴するよう、ヤマハ株式会社(楽器製造)に協力を依頼し、アコースティックギター内部に配するリブを設計するのと同じ解析手法を応用した。
ヤマハの協力を仰ぎ、サージタンク内の空間共鳴と振動板共鳴の最適化を図った。その解析作業の様子を示す。サージタンクの左右を結ぶようにリブを配置。エアコネクター開口部周辺の剛性を強化した。結果、爆発一次成分を強調する吸気サウンドを実現している。この吸気音はダッシュ開口部(上部=中高音、下部=中低音)を通じてキャビンに伝達させている。

■ Specifications[1LR-GUE]
エンジンタイプ:72°バンクV型10気筒
エンジン配置:フロント縦置き
排気量(cc):4805
バルブ数/気筒:4バルブDOHC
動弁機構:ロッカーアーム
潤滑方式:ドライサンプ
ボア×ストローク(mm):88×79
シリンダーブロック素材:アルミニウム合金
シリンダーヘッド素材:アルミニウム合金
圧縮比:12.0
最高出力:412kW/8700rpm
最大トルク:480Nm/6800rpm

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世界の自動車メーカー各社の現行モデルに使われているエンジンを分類・解説した『ワールド・エンジン・データブック2022-2023』 - PR TIMES

misaltag.blogspot.com 株式会社三栄(本社所在地:東京都新宿区、代表取締役社長:伊藤秀伸)は、“テクノロジーがわかると、クルマはもっと面白い”をキーワードに、図版、写真、透視図を使って自動車技術をわかりやすく解説する月刊誌「モーターファン・イラストレーテッド」の特別編集版『ワールド・エンジン・データブック2022-2023』を本日11月30日(水)に発売いたしました。


モーターファン・イラストレーテッド特別編集
ワールド・エンジンデータブック2022-2023
発売:2022年11月30日
定価:3,000(本体価格:2,727円)
ISBN:9784779647192
三栄公式ウェブ:https://www.sun-a.com/magazine/detail.php?pid=12607

 


今年もこの季節がやってまいりました。世界中のエンジンを一冊にまとめる世紀の奇書『ワールド・エンジン・データブック』の2022-2023年版です! 今回は大きく舵を切り、モーターのコンテンツを含めました。

ご存じ電動化が急速に進む昨今、好むとこの混ざるとにかかわらず自動車のパワートレーンとしてモーターの存在は欠かせません。『WEDB2023年版』の巻頭コラムではハイブリッド用/電気自動車用のモーターについて、型式と出力/トルク、搭載車種例などを一覧にしました(Trend 6)。さらにはモーターという製品がどのように開発されているのか(Trend 7)、エンジンとモーターを組み合わせる各種の解説(Trend 8)など、多くの紙面を割いています。
 

・Technology Trend 5:中国最新エンジンより。中国車に造詣の深い加藤博人氏による、最新高効率中国内燃機関の数々をご紹介します。彼の地は電動まっしぐら——ではない最新状況とともにお伝えします。

もちろん、エンジンデータブックですからエンジンについてもトピックを集めました。「モーターが求められている現在」について、果たして自動車のパワートレーンはどのように進んでいくべきなのか。規制の視点からはどうか(Topic 1)、合成/代替燃料の視点からはいかがか(Topic 2&3)検討しています。さらには伸長著しい中国のエンジンについて、彼の地の開発現場動向と最新エンジンの仕立てについて紹介しました(Topic 4&5)。
 

・Technology Trend 6:世界の電気モーター:日本編より。これこれ! こういうのがまとまっているコンテンツ、なかったんだよ!——という方も多いのではないでしょうか。MFiが代わりに調べまくりました!

メインコンテンツのエンジンカタログについては、とくに国産エンジンの注目機を大きく取り上げました。新型プリウス用M20A型、新型セレナ用HR14DDe型、CX-60搭載のSKYACTIV-D 3.3、新型クロストレックが積むFB型などは解説本文を加えたスペシャル扱いのページ構成としています。そして各項においてはブランドが複雑に入り組む昨今の情勢を整理、たとえばステランティスにおいてはアメリカ/イタリア/フランスに大きく分けて紹介しています。

メインコンテンツ:日産の項から。11月28日にデビューした新型セレナのe-POWER専用エンジンをすみずみまで撮影、エンジニアに特徴をインタビューした、どこよりも詳しい解説を掲載しています!
 

・メインコンテンツ:マツダの項から。直列6気筒の復活、そして高効率ディーゼル。排気量をパフォーマンスではなく燃費とエミッションに使う意欲作・SKYACTIV-D 3.3の構造とねらいを紹介します。
 

・メインコンテンツ:ステランティスUS/ITの項から。直列6気筒の復活は欧米から始まったのはご存じの通りで、最新事例のひとつが3.0ハリケーンツインターボ。ジープに載せられているV8代替ユニットです。このように世界中のエンジンをくまなく調べ探し、余さず掲載しています!
 

・巻末のデータ集より。各ブランドの2022年11月現在のラインアップから、どの車種がどの機種を搭載しているのかを調べました。ドイツ車ならドメインde、フランスならドメインfr、イタリアならドメインitのコンシューマサイトでの調査、かの地ではどのようなエンジンラインアップなのかがよく伝わります。

全320ページ/23ブランド/180見出し、ずっとエンジン。とにかくエンジン、めくってもめくってもエンジン。とどめの16ページにわたる世界のエンジンデータ一覧。MFiにしか作れない自信の本書、今回もきっとお気に召すはず。ぜひお手にとってご覧ください!

モーターファン・イラストレーテッド特別編集
ワールド・エンジンデータブック2022-2023

発売:2022年11月30日
定価:3,000(本体価格:2,727円)
ISBN:9784779647192
三栄公式ウェブ:https://www.sun-a.com/magazine/detail.php?pid=12607

■株式会社三栄について
三栄は70年以上の歴史の中で自動車、レース関連の雑誌を中心に刊行を続け、その活動のなかで蓄えられた様々なリソースや業界内外との多様なネットワーク、専門性の高い知識とアーカイブを武器に、スポーツ、ファッション、アウトドアなど様々なジャンルに裾野を広げてきました。雑誌やイベント等を通じて、ブランド力を高め、ウェブや映像でもコンテンツを大きく展開しています。

代表取締役:伊藤秀伸
創業:昭和22年10月
設立:昭和27年9月17日
資本金:9,800万円
従業員:141名

〒163-1126
東京都新宿区西新宿6-22-1
新宿スクエアタワー26F

三栄公式ウェブ:https://san-ei-corp.co.jp/

2022年11月30日

株式会社三栄
 
 

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最大出力240万9730馬力ディーゼルエンジン(現時点での世界最大級出力は11万2085馬力)を事業提携を募るために詳細設計図面と3DCADデータを公開 - Dream News

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エンジン開発や次世代AI開発で世界にない技術を具現化する株式会社日本ソフトウエアアプローチ(所在地:さいたま市南区、代表取締役:真下 速美)は、2022年11月30日(水)に現在の世界最大級ディーゼルエンジンと比べて重量比が85分の1で出力比が21.5倍になる船舶用・発電用・軍需用のディーゼルエンジンを事業提携を募るために、詳細設計図面と3DCADデータを公開します。

▼受注生産型のディーゼルエンジンを世界中から先行受注
受注生産型の船舶用・発電用・軍需用のディーゼルエンジンを世界中から先行受注します。

▼船舶用・発電用・軍需用のディーゼルエンジンについて
1.エンジンの仕様
 シリンダ径=600mm、行程=1609.43mm、ボア比=2.68、圧縮比=24.74
2.エンジンの特徴
 超小型・超軽量・大出力(240万9730馬力)・高性能・高効率・低燃費・低振動・低騒音・耐久性抜群
 (詳しくはマシモエンジン技術資料と諸元・部品表・詳細設計解析で説明)
3.エンジンの重量と出力
 重量=24.213~912.898トン、出力10万405~240万9730馬力
4.世界最大級ディーゼルエンジンとの比較
 基本構成は、重量=24.213トン、出力=10万405馬力、パワーウエイトレシオ=4.146馬力/kgなので、
 世界最大級ディーゼルエンジン(重量=2320トン、出力=11万2085馬力、パワーウエイトレシオ=
 0.048馬力/kg)と比べて、パワーウエイトレシオが86倍になり、重量が85分の1程度になります。
 ゆえに、製造時の使用電力を98%以上削減しますので、製品単価を大幅に削減可能になり、二酸化炭素の
 排出(火力発電が主体)も大幅に削減します。
5.船舶用エンジンとしての活用
 基本構成は、重量=24.213トン、出力=10万405馬力、パワーウエイトレシオ=4.146馬力/kg
 超大型船舶用2サイクル11万7398馬力ディーゼルエンジン(重量2320トン)と出力性能が同等なので、
 重量が85分の1程度になります。
 ゆえに、製造時の使用電力を98%以上削減しますので、製品単価を大幅に削減可能になり、二酸化炭素の
 排出(火力発電が主体)も大幅に削減します。
 ※世界物流の90%を担う海上物流の経費・燃費・二酸化炭素排出を大幅削減します。
 適用船舶の種類としては、超大型船舶
6.発電用エンジンとしての活用
 超大規模発電
 ※排気エネルギーを利用した二酸化炭素除去装置により、二酸化炭素の排出を90%以上削減可能
  になります。
7.軍需用エンジンとしての活用
 ・海洋用として、大型艦艇・空母のエンジンを超軽量化・超高出力化して、
  速度・航行距離を2倍以上することが可能になります。
 ・将来兵器として、レールガン電源に最適。

▼詳細設計図面と3DCADデータを公開するウエブサイト
 https://www.jsain.co.jp/engine/D600.html
 公開した背景は、世界最大級出力ディーゼルエンジンを超える出力性能になりますので、
 試作評価で有用性を確認して頂き、事業提携を募るために公開しました。

▼エンジン資料ウエブサイト
 マシモエンジン技術資料      https://www.jsain.co.jp/engine/TECHNOLOGY.pdf
 諸元・部品表・詳細設計解析  https://www.jsain.co.jp/engine/D600_KAISEKI.pdf
 詳細設計図面・A0サイズ    https://www.jsain.co.jp/engine/D600_A0.pdf
 詳細設計図面・A1サイズ    https://www.jsain.co.jp/engine/D600_A1.pdf
 3DCADデータ         https://www.jsain.co.jp/engine/D600.exe

▼3DCADデータについて
 ・ダウンロードしてから自己解凍ファイルを解凍してください。
 ・データ形式は多用されているAutoCAD形式に変換出力しました。
 ・詳細設計図面では分かりにくい立体的なイメージを分かりやすくします。
 ・切断して切断面を確認してください。
 ・体積を求めて部品重量を確認してください。
 ・3Dプリンターに出力・試作・性能を確認してください。

▼事業提携について
1.資金調達
 ・ディーゼルエンジンを世界中から先行受注するための資金。
 ・次世代AIを開発するための資金。
 ・資金調達して、エンジン事業、次世代AI事業、システム開発事業、SES事業を発展させる。
 ・資金調達方法は、株式評価額が確定困難なため、コンパーチブル投資で行います。
 ・マシモエンジンは、今後100年以上に世界市場を独占可能な産業製品なため、株式評価が不可能。
2.技術提携
 ・自動車メーカー、バストラックメーカー、重工メーカー、航空機メーカー。
3.生産提携
 ・エンジンメーカー、エンジン部品メーカー、鋳造メーカー、素材メーカー、部品加工業等。
4.業務提携
 ・システム開発技術とプログラム開発技術を必要としている企業。
5.販売提携
 ・ディーゼルエンジンは、軍需産業に極めて重要な動力源になり、艦艇・潜水艦・戦車・装甲車等の性能
 を著しく向上(走行距離・走行速度・航行距離・航行速度を2倍以上)させるため、安全保障上極めて
 重要な技術。
 ・ディーゼルエンジンは、レールガンに求められる小型で大容量電源に最適な技術(艦艇に搭載可能)。
 ・世界の軍需産業に必要な技術なので、コンプライアンスの高い商社。

【会社概要】
 会社名:株式会社日本ソフトウエアアプローチ
 代表者:代表取締役 真下 速美
 所在地:埼玉県さいたま市南区南浦和2-41-5
 資本金:3000万円
 TEL:048-881-7718
 FAX:048-881-8255
 URL:https://www.jsain.co.jp
 事業内容:エンジン開発・次世代AI開発・システム開発・プログラム開発

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「PRIDE指標2022」でシルバーを受賞しました | トピックス - JFEエンジニアリング 株式会社

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2022年11月30日
JFEエンジニアリング株式会社株式会社

JFEエンジニアリング株式会社は、任意団体work with Prideが策定した、職場におけるLGBTQなど性的マイノリティ(以下、LGBTQ)への取り組みの評価指標「PRIDE指標※2022」で、初の「シルバー」を受賞しました。
JFEグループ人材マネジメント基本方針では、すべての社員の人権を尊重し、公平・公正な人材マネジメントを行うことを掲げており、当社ではLGBTQの理解は大切な視点であると位置づけ、今後も取り組みを進めていきます。

なお、当社の主な取り組みは、下記のリンク先にて「LGBTQの理解」をクリックし、ご覧ください。
JFEエンジニアリングのLGBTQへの取り組み→

※「PRIDE指標」
任意団体「work with Pride」が2016 年に策定した、日本初の職場におけるLGBTQへの取組みの評価指標です。Policy(行動宣言)、Representation(当事者コミュニティ)、Inspiration(啓発活動)、Development(人事制度・プログラム)、Engagement/Empowerment(社会貢献・渉外活動)の 5つの指標から採点されます。5つ全てを満たす場合が「ゴールド」、4つを満たす場合が「シルバー」、3つを満たす場合が「ブロンズ」と認定されます。詳細は「work with Pride」のウェブサイトをご参照ください。

PRIDE指標とは - work with Pride 20221129_prideindex2022_silver.png

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Tuesday, November 29, 2022

現代エンジニアリング、「LACPアワード」2年連続で大賞受賞 - 아주경제

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[現代エンジニアリング、「LACPアワード」2年連続で大賞受賞]


 
現代エンジニアリングが発刊した持続可能経営報告書が米国コミュニケーション連盟(LACP、League of American Communications Professionals)が主管する「LACP 2022スポットライトアワード(Spotlight Awards)」持続可能経営報告書部門で大賞を受賞したと29日、明らかにした。
 
現代エンジニアリングはLACP主管の「スポットライトアワード」で昨年に続き、2年連続で大賞を受賞し、持続可能な経営に対する対外コミュニケーションの成果と努力が世界的に認められた。
 
世界的権威のマーケティング調査機関であるLACPは、米国のコミュニケーション専門家たちが設立したグローバルコミュニケーション専門機関で、毎年世界各国の企業および団体などで発刊した持続可能経営報告書、年次報告書などを評価し授賞している。
 
現代エンジニアリングが製作した持続可能経営報告書(Sustainability Report)は、評価項目6項目のうち、5項目(△第一印象 △叙述力 △デザイン △創意性 △適合性)で満点を獲得し、最終大賞の栄光を抱いた。
 
現代エンジニアリングの持続可能経営報告書はグローバル持続可能経営作成ガイドライン(GRI Standards)に従って作成され、社会的責任に関する国際標準である「ISO 26000」と「国連持続可能発展目標」の内容を反映した。 同時に「持続可能会計基準委員会」と「気候変動財務情報公開協議体」、「世界経済フォーラム」で提示した報告基準も総合反映した。

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Monday, November 28, 2022

【消えゆく国産Vツインエンジン】気がつけばスズキだけ!? 他にもたくさんあったのに…… - WEBヤングマシン

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V型2気筒といえば、スポーツ車ならドゥカティ、クルーザーならハーレーをイメージする方が多いのではないだろうか。とはいえ国産メーカーも、Vツインのロードスポーツやアメリカンをたくさん作っていたハズ……最近までは。いつの間に減っちゃったんだろう?

国産Vツインは絶滅寸前。以前はたくさんあったのに……

Vツインといえばドゥカティやハーレーを思い浮かべる方が多いだろう。他にもロードスポーツやアドベンチャーならKTM、ちょっとマニアックな縦置きエンジンのモト・グッツィもあるし、クルーザー(いわゆるアメリカン)ならインディアンも有名だ。

ミリオーレ|MIGLIORE|ドゥカティ|モンスターSP|2023年|Vツイン エンジン|

2023年 ドゥカティ モンスターSP
水冷4バルブ90度Lツイン。テスタストレッタ11°を搭載。エンジンを前傾して搭載するためVではなくLと呼ぶが、パニガーレなどはエンジンを起こして搭載するためVと呼ぶ。

ミリオーレ|MIGLIORE|2022年|ハーレーダビッドソン|ローライダー エル・ディアブロ|Vツイン エンジン|

2022年 ハーレーダビッドソン ローライダー エル・ディアブロ
伝統の空冷45度Vツイン。ミルウォーキーエイト117を搭載。近年は、空冷Vツインだけでなく、水冷エンジンもラインナップするがVツインのフォーマットは踏襲している。

横置きのVツインエンジンは幅が狭いため、バイクの運動性が高くなるメリットや不等間隔爆発ならではのトラクション性、またアメリカンタイプだとエンジンのルックスやサウンドも魅力があるなどメリットがたくさん(エンジンの前後長が長くなったり、部品点数の多さによるコスト増などデメリットもあるが)。海外メーカーの場合、ブランドとしてのアイデンティティとしてVツインを堅持していることも多い。

とはいえ国産メーカーも1980年代から、数多くのVツイン搭載車をリリース。クルーザーはハーレーをオマージュという感は無きにしもあらずだが、ロードスポーツに関しては、並列エンジンとは異なるV型ならではのメリットを見出したからではないだろうか?

ところが近年、国産のVツインは激減。絶滅寸前である。最近は並列2気筒がメジャー化し、位相クランクによる様々な爆発間隔を実現できるようになったのも影響しているかもしれない。さらに、並列ツインよりVツインの方がコストがかさむのも激減の理由だろう。シリンダーやリンダーヘッド、さらにカムシャフトやカムチェーンも並列2気筒の倍の数の部品が必要になり、単純に部品点数が増えるのだ。

そうした理由があるにしても、外車はまだまだ頑張っているメーカーが多いだけに、国産のVツインの現状は少々寂しく感じる。

国内販売のVツインはスズキだけ

現在、日本の4メーカーで、Vツインエンジン搭載モデルを国内で販売しているのは、基本的にスズキのみ(ヤマハのBOLTも販売中ではあるが、現行モデルは10月で生産終了)。

ちなみに先日、EICMA2022で発表になったVストローム1050DEは1037ccVツインエンジンを搭載するが、Vストローム800DEは776cc並列2気筒エンジン、VストロームSXは249cc単気筒エンジンを搭載する。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ Vストローム1050|Vツイン エンジン|

スズキ Vストローム1050
1036cc水冷90度V型2気筒DOHC4バルブエンジンを搭載するアドベンチャーモデル。キャストホイール仕様。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ Vストローム1050XT|Vツイン エンジン|

スズキ Vストローム1050XT
チューブレスタイヤ対応のワイヤースポークホイール仕様。ヒルホールドやクルーズコントロールなどの電子デバイスや、アンダーカバーやセンタースタンドなど装備がいっそう充実。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ Vストローム650|Vツイン エンジン|

スズキ Vストローム650
645cc水冷90度V型2気筒DOHC4バルブエンジンを搭載するアドベンチャーモデル。キャストホイール仕様。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ Vストローム650XT|Vツイン エンジン|

スズキ Vストローム650XT
チューブレスタイヤ対応のワイヤースポークホイール仕様。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ SV650|Vツイン エンジン|

スズキ SV650
645cc水冷90度V型2気筒DOHC4バルブエンジンを搭載するスポーツネイキッド。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ SV650X|Vツイン エンジン|

スズキ SV650X
SV650のパイプハンドルより低いセパレートハンドルを装備。ビキニカウルやタックロールのシートを備えたカフェレーサースタイル。

かつてリリースされた国産Vツインを見てみよう!

国産Vツインの歴史を紐解くと、戦前からハーレーをライセンス生産した陸王内燃機や、戦後も丸正自動車製造のライラックなどが存在するが、これらのメーカーはもはや現存しない。

そこで現行4メーカーが、かつてリリースしたVツインを集めてみた。漏らさず網羅……と言いたいトコロだが、アメリカン系はあまりに膨大なので今回は基本的に割愛させていただき、ロードスポーツやアドベンチャー系を主体に紹介しよう。

どれも個性的で、今こそ乗りたい!と思わせるモデルも少なくない。販売から時間が経っており、当時からマイナーだった車種もあるので中古車のタマ数は多いとは言えないが、意外と穴場かもしれないので、気になる方はチェックしてみよう。

ホンダ 独自の位相クランク

ホンダ初のVツインはGL500の「縦置き」で、80度の挟み角から捻ったシリンダーなどかなり特異な存在だった。

一般的な横置きのVツインは1982年のアメリカンタイプのNV750カスタムが初出。こちらは45度の狭角Vだが、トピックは位相クランクの採用。バランサーを使わずに一次振動を抑制するホンダならではの技術で、この位相クランクは52度のVツインにも採用された。

ところがアメリカンは「適度な振動があった方が良い」という意見もあり、ホンダの45度・52度のVツインは位相クランクだけではなく、同軸クランクを採用するモデルもある。

ロングセラーのVT250シリーズやスーパーバイクレースにも参戦したVTR1000シリーズは90度で、こちらは理論上で一次振動ゼロなので同軸クランクのみとなる。

国内販売のVツインは2016年のVTR(250)が最終となるが、北米ではFURY(国内のVT1300CX)やシャドウ(745cc)が販売されている。

ミリオーレ|MIGLIORE|ホンダ 1977年 GL500|Vツイン エンジン|

ホンダ 1977年 GL500
ホンダの市販車初のV型エンジン搭載車。縦置きの496cc水冷Vツインは挟み角80度で、キャブレターがライダーの足に干渉しないように、クランク軸に対してシリンダーを22度捻っている。特異なレイアウトを実現するため、気筒当たり4バルブの動弁機構はOHVを採用。翌78年に兄弟車のGL400(396cc)を発売し、79年にはアメリカンのGL500/400カスタムが加わった。

ミリオーレ|MIGLIORE|ホンダ 1981年 CX500ターボ|Vツイン エンジン|

ホンダ 1981年 CX500ターボ
GL500の水冷Vツインをベースにターボチャージャーを装備した、市販量産バイク初のターボ車。ホンダ初の電子制御式燃料噴射装置を装備。83年に排気量を拡大したCX650ターボに進化。

ミリオーレ|MIGLIORE|ホンダ 1982年 VT250F|Vツイン エンジン|
ミリオーレ|MIGLIORE|ホンダ 2016年 VTR|Vツイン エンジン|

ホンダ 1982年 VT250F ~ 2016年 VTR
2ストロークのヤマハRZ250に対抗すべく、クラス初の4ストローク248cc水冷90度V型2気筒DOHC4バルブエンジンを開発。当時の純レーシングマシン並みに1万1000rpm以上も回った。マイナーチェンジやモデルチェンジを重ねたがエンジンの基本レイアウトを変えずに、最終モデルのVTRまで34年も生産された。

ミリオーレ|MIGLIORE|ホンダ 1982年 VF750F|V4 エンジン|

一時代を築いたV4マシン

ホンダは様々なVツインを輩出したが、V型4気筒も精力的に開発してきた。1982年にV4エンジンを搭載するワークスマシンRS1000RWを開発し、同年に市販モデルのVF750セーバー/マグナ、およびVF750F(写真)を発売。この後はレーシングマシンと市販車が補完しあってV4を進化させ、400/750ccクラスのスポーツモデルやレースにおいてもV4が大活躍。しかし2022年4月28日にVFR800FとVFR800Xが生産終了したことで、ホンダV4は姿を消した。

ミリオーレ|MIGLIORE|ホンダ 1983年 XLV750R|Vツイン エンジン|

ホンダ 1983年 XLV750R
国産大排気量アドベンチャー(当時ホンダはランドスポーツと呼んだ)の草分け。エンジンは82年発売のアメリカンNV750カスタムの749cc水冷45度V型2気筒(位相クランク)OHC3バルブがベースだが、空冷のドライサンプ式に改良し、軽量・コンパクト化でオフロード性能を高めた。

ミリオーレ|MIGLIORE|ホンダ 1983年 NV400 SP|Vツイン エンジン|

ホンダ 1983年 NV400 SP
同年発売のアメリカンNV400カスタムと同系の399cc水冷52度V型2気筒OHC3バルブエンジンは、バランサーなどを使わずに一次振動を低減する、ホンダ独自の位相クランクを採用。

ミリオーレ|MIGLIORE|ホンダ 1987年 トランザルプ600V|Vツイン エンジン|

ホンダ 1987年 トランザルプ600V
「アルプス越え」の名を持つオールラウンダーは、パリ・ダカールラリーで86年、87年と連続優勝したワークスマシンNXR750で得た技術をフィードバック。エンジンは583ccの水冷52度V型2気筒(位相クランク)OHC3バルブ。94年に398ccのトランザルプ400Vも発売(NV400とはボア×ストロークが異なる)。欧州では2000年に647ccに拡大(XLV650Vトランザルプ)。08年にはフルチェンジで680ccに排気量拡大と4バルブ化(XLV700Vトランザルプ)し、同系エンジンを搭載するツアラーのNT700Vドゥービルも発売。

ミリオーレ|MIGLIORE|ホンダ 1987年 ブロス プロダクト1|Vツイン エンジン|

ホンダ 1987年 ブロス プロダクト1
V4スーパースポーツ車のようなアルミツインスパーフレーム+片持ち式スイングアームのシャシーにVツインを搭載した個性派スポーツ。水冷52度V型2気筒(位相クランク)OHC3バルブのエンジンは、プロダクト1は647ccで、トランザルプ600V系。398ccのプロダクト2もラインナップし、こちらはトランザルプ400Vがベース。

ミリオーレ|MIGLIORE|ホンダ 1988年 アフリカツイン|Vツイン エンジン|

ホンダ 1988年 アフリカツイン
トランザルプよりいっそうオフロード色を強めた大型アドベンチャースポーツ。ブロス プロダクト1系の647cc水冷52度V型2気筒(位相クランク)OHC3バルブを搭載。89年に排気量を742ccに拡大し、進化を重ねて2000年まで生産された。

ミリオーレ|MIGLIORE|ホンダ 1997年 ファイアーストーム|Vツイン エンジン|

ホンダ 1997年 ファイアーストーム
完全新設計の995cc水冷90度V型2気筒DOHC4バルブは同軸クランク。理論的に一次振動を打ち消すメリットがある90度Vツインだが、前後に長いのがデメリット。それをピボットレスフレームやサイドラジエターで解消。同系エンジンを輸出モデルのデュアルパーパスXL1000バラデロが搭載。

ミリオーレ|MIGLIORE|ホンダ 2000年 VTR1000 SP-1|Vツイン エンジン|

ホンダ 2000年 VTR1000 SP-1
当時のワールドスーパーバイクのレギュレーション「4気筒:750cc/2気筒:1000cc」の排気量上限に合わせて開発されたホモロゲーションモデル。水冷90度V型2気筒DOHC4バルブのエンジンはファイアーストームとは別物。排気量999ccでバルブ駆動はカムギアトレーン、燃料供給もFI(電子制御式燃料噴射)だ。

ミリオーレ|MIGLIORE|ホンダ 2008年 DN-01|Vツイン エンジン|

ホンダ 2008年 DN-01
優れたスロットルレスポンスとダイレクト感を持つ、ホンダ独自のロックアップ機構付油圧機械式無段変速機「HFT」を搭載するスポーツクルーザー。トランスミッション以外のエンジン本体部分は680cc水冷52度V型2気筒(位相クランク)OHC4バルブで、NT700Vドゥービルがベースになる。

ヤマハ こだわりの空冷

ヤマハの水冷VツインはXZ550/400のみで、生産期間も非常に短かった。他はすべて空冷で、深い冷却フィンを設けたルックスも独特。排気量は125~1700(1670cc)まで幅広く揃え、挟み角も48、60、70、75度と多彩。とはいえ多くがアメリカン(クルーザー)用で、ロードスポーツはそこからの転用となる。

国内モデルでは現時点でBOLTが販売中だが、令和2年(平成32年)排出ガス規制に適合していないので現行モデルは22年10月をもって生産終了となる。ヤマハのVツインを入手するには、いまが最後のチャンスかもしれない。

ミリオーレ|MIGLIORE|ヤマハ 1981年 XV1000 TR1|Vツイン エンジン|

ヤマハ 1981年 XV1000 TR1
981ccの空冷75度V型2気筒OHC2バルブエンジンを搭載するヨーロピアンスポーツ。ヤマハ独自のモノクロスサスペンションを装備。TR1は輸出モデルだが、国内では同レイアウトで748ccエンジンを搭載したアメリカンのXV750スペシャルが同年に発売された。

ミリオーレ|MIGLIORE|ヤマハ 1982年 XZ550|Vツイン エンジン|

ヤマハ 1982年 XZ550
ヤマハのV型2気筒では珍しい水冷エンジン(552cc水冷70度V型2気筒DOHC4バルブ)を搭載する輸出モデル(後にフルカウル仕様のDを国内販売)。翌83年には国内モデルとして398ccのXZ400を発売。

ミリオーレ|MIGLIORE|ヤマハ 1985年 VMAX|Vツイン エンジン|

V4搭載のVMAX登場!

ヤマハは1983年に1198ccの水冷70度V型4気筒DOHC4バルブエンジンを搭載する大型クルーザーのベンチャーロイヤルを発売。そのエンジンをベースに、高回転時に1気筒当たりツインキャブになって高出力を発揮する「Vブースト」システムを装備するVMAXが1985年に登場。ドラッグマシンを彷彿させる迫力あるフォルムと、当時最強の145馬力で大人気を博した。

ミリオーレ|MIGLIORE|ヤマハ 1992年 SRV250|Vツイン エンジン|
ミリオーレ|MIGLIORE|ヤマハ 1996年 ルネッサ|Vツイン エンジン|

ヤマハ 1992年 SRV250 1996年 ルネッサ
1988年に登場したアメリカンのビラーゴ250が搭載する248ccc空冷60度V型2気筒OHC2バルブエンジンを用いた、トラディショナルなスタイルのロードスポーツ。96年には外装を一新し、ディメンション等も変更したカフェスタイルのルネッサを発売。

ミリオーレ|MIGLIORE|ヤマハ 2005年 MT-01|Vツイン エンジン|

ヤマハ 2005年 MT-01
1999年モーターショーでコンセプトモデル「MT-01 鼓動」として発表され話題となった。エンジンは大型アメリカンXV1700系の1670cc空冷48度V型2気筒OHV4バルブで、ヤマハ独自の排気デバイスEXUPを2気筒で初めて装備した。同時期(2001年)にはイタリアのベルガルダ・ヤマハでアメリカンDS11のエンジン(1063cc空冷75度V型2気筒OHC2バルブ)をベースとする、ロードスポーツのBT1100が欧州で販売された

ミリオーレ|MIGLIORE|ヤマハ 2021年 BOLT|Vツイン エンジン|

ヤマハ 2013年~ BOLT
ボバースタイルを意識した、スポーツヘリテージにカテゴライズするアメリカン。エンジンは941cc空冷60度V型2気筒SOHC4バルブ。現在も販売中だが、令和2年(平成32年)排出ガス規制に適合していないので、現行モデルは22年10月をもって生産終了となる。

ミリオーレ|MIGLIORE|ヤマハ 1990年 FZ150|Vツイン エンジン|

こんな小排気量Vツインもあった

写真は1990年から台湾とシンガポールで販売されたFZ150。空冷Vツインは150ccで、6速ミッションを装備。レーサーレプリカ然としたフルカウルを装備したFZR150も販売。このエンジンは後に輸出モデルとして販売したアメリカンのXV125ビラーゴのベースとなった。

スズキ アメリカンとは別エンジン

スズキは最初期のVX800を除き、ロードスポーツ用のVツインはすべて水冷90度V型2気筒DOHC4バルブで、1000/650/400をラインナップ(400は2018年に終了)。いずれも初期のレイアウトを踏襲する長寿エンジンで(1000は97年から、650は98年から)、熟成・進化を重ねている。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ 1990年 VX800|Vツイン エンジン|

スズキ 1990年 VX800
1985年に発売したアメリカンのイントルーダー750のエンジンをボアアップした、805cc水冷45度V型2気筒SOHC4バルブを搭載。スズキのVツインのロードスポーツやアドベンチャーで、アメリカンとエンジンを共有するのはこのVX800のみ。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ 1997年 TL1000S|Vツイン エンジン|

スズキ 1997年 TL1000S
エンジンは新設計の995cc水冷90度V型2気筒DOHC4バルブで、フューエルインジェクション装備。アルミ製のトラスフレームや、リヤサスペンションに画期的なロータリーダンパーを採用するなど、独自の技術を多数盛り込んだ。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ 1998年 TL1000R|Vツイン エンジン|

スズキ 1998年 TL1000R
基本的にTL1000Sと共通のエンジンを、極太のアルミツインスパーフレームに搭載したスーパースポーツで、当時のワールドスーパーバイクにも参戦。このエンジンはビモータのSB8に搭載されている。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ 1998年 SV400|Vツイン エンジン|
ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ 1998年 SV400S|Vツイン エンジン|

スズキ 1998年 SV400/S
当時の400クラスのネイキッドには無かったアルミ製のトラスフレームに、399cc水冷90度V型2気筒DOHC4バルブエンジンを搭載。Sはフレームマウントのハーフカウルを装備。輸出仕様のSV600/S(645cc。99年に国内販売開始)と同時開発され、600はフロントにダブルディスクを装備。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ 2009年 グラディウス400|Vツイン エンジン|

スズキ 2009年 グラディウス400
SV400のエンジンをベースにフューエルインジェクションを装備し、鋼管トラスフレームに搭載した流麗なネイキッド。2018年まで生産され、スズキの400クラスVツインロードスポーツ最後のモデルとなった。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ 1994年 イントルーダー400|Vツイン エンジン|

アメリカンは狭角Vの別エンジン

国産メーカーの多くは、Vツインエンジンをアメリカンとロードスポーツで共有する場合が多い(外観や味付けは変えているが)。しかしスズキは最初期のVX800を除くと、ロードスポーツやアドベンチャーは90度V型2気筒で、アメリカンは狭角(45、54、65度など)のV型と、キッチリ使い分けている。いずれも水冷だがアメリカンのエンジンには冷却フィンを設けた空冷風のルックスが与えられた。写真は1994年のイントルーダー400。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ 2003年 SV650|Vツイン エンジン|
ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ 2003年 SV650S|Vツイン エンジン|

スズキ 2003年 SV650/S
1999年国内発売のSV650/Sをフルチェンジした輸出専用モデル。エンジンレイアウトは前モデルを踏襲するがフューエルインジェクション化され、トラスフレームはアルミパイプから新開発の高真空アルミダイキャスト製法に変わった。欧州では非常に人気の高いモデルだった。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ 2016年 SV650|Vツイン エンジン|

スズキ 2016年 SV650
スチールパイプのダイヤモンドフレームやデザインを一新し、現行モデルに繋がる。水冷90度Vツインは前モデル(輸出モデルのSVおよびグラディウス)を踏襲するが、内部パーツを約60カ所も見直した。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ 2003年 SV1000|Vツイン エンジン|
ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ 2003年 SV1000S|Vツイン エンジン|

スズキ 2003年 SV1000/S
エンジンはTL1000Sがベースだが馬力、トルク共に向上し、新設計のバックトルクリミッター付きのクラッチを採用。新開発の高真空アルミダイキャストのフレームや鋭角的なエクステリは650と共通デザイン。スズキの1000ccVツインロードスポーツは、このモデルが最後(国内モデルは2007年まで生産)。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ 2002年 Vストローム1000|Vツイン エンジン|

スズキ 2002年 Vストローム1000
アドベンチャーツアラーとして輸出モデルで登場。アルミフレームは専用で、エンジンはTL/SVをベースにいっそう熟成したフューエルインジェクションを装備して低燃費を実現。2013年に排気量を1036ccに拡大してトラクションコントロールも装備し、14年から国内販売を開始。17年のモデルチェンジを経て、20年に車名をVストローム1050(1050XT)に変更して現行モデルへ。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ 2004年 Vストローム650|Vツイン エンジン|

スズキ 2004年 Vストローム650
ミドルクラスのアドベンチャーツアラーとして輸出モデルで登場。エンジンはSV650ベースで、フレームのレイアウトや外装デザインはVストローム1000を踏襲。2013年にモデルチェンジして国内販売が開始。17年にトラクションコントロールを装備し、ワイヤースポークホイールのXTが加わり現行モデルへ。

ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ 1999年 イントルーダーLC250|Vツイン エンジン|
ミリオーレ|MIGLIORE|スズキ 2000年 VL125|Vツイン エンジン|

じつは「空冷V」もあった

スズキのVツインはすべて水冷……と思いきや、じつは空冷も存在する(とはいえロードスポーツ用ではないが)。1999年発売のイントルーダーLC250は248cc空冷65度V型2気筒SOHC3バルブの経済的かつゆとりのる乗り味のエンジンを搭載。2000年には輸出モデルのVL125(124cc)も加わった。

カワサキ Vツインはアメリカンのみ!

Zシリーズやニンジャなど、カワサキのロードスポーツの多気筒モデルはすべて並列エンジン。V型2気筒はアメリカンやクルーザーのみですべて水冷、挟み角は50、52、55、90度とバリエーション豊富だが、ロードスポーツへの転用は無い。

ミリオーレ|MIGLIORE|カワサキ 1984年 バルカンVN700|Vツイン エンジン|

カワサキ 1984年 バルカンVN700
カワサキ初のVツインを搭載(輸出モデル)。翌85年に国内向けに排気量を749ccにアップしたVZ750 Twinを発売。

ミリオーレ|MIGLIORE|カワサキ 2007年 エリミネーター250V|Vツイン エンジン|

カワサキ 1998年 エリミネーター250V
1987年から販売された並列2気筒のエリネーター250に代り、1998年に新開発の249cc水冷90度V型2気筒DOHC4バルブを搭載した250Vが登場。写真は2007年の最終型。

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