11月7日、ヤマハが予告通りスポーツツアラーの新型を一挙公開した。ヤマハ独自の前2輪のLMWテクノロジーを採用するナイケンGT(NIKEN GT)は、ユーロ5の排ガス規制に対応したエンジンや大画面7インチTFTメーターなどを採用し完成度を高めた。
エンジンやシャーシなど全面アップデート
転ばないバイクを目指してヤマハが開発したLMW(リーニングマルチホイール)機構を採用したフラッグシップモデルがナイケン。2018年にデビューし、2019年に大型スクリーンやパニアケースを装着したナイケンGTも追加。現在はGTのみに一本化されている。
新型の並列3気筒エンジンは、2021年型MT-09ベースの890cc(日本では888ccとカタログ表記)に変更しているが、クランクウェブの重量を8%増やすなどナイケン用に独自のチューニングを施している。同時に鋼管フレームも改良し、エンジン搭載角は5度前方に傾けられた。
電子制御は従来のワイヤー式に変わってアクセルポジションセンサーを採用することで、より自然な操作フィーリングを実現。クイックシフターはアップ&ダウンに対応可能となった。3種類のライディングモードやトラクションコントロールも継続採用している。
足まわりでは、リアサスペンションのリンクアームを鍛造アルミ製とすることでバネ下重量を239g軽量化し、サス設定やリンクレシオも変更されている。専用設計された15インチのフロントタイヤで安定したコーナリング性能を発揮する。
ヤマハの発表によると、日本での発売は2023年秋以降の予定だ。
大画面TFTメーターを採用! スクリーンが上下に調整可能に
2023年型ナイケンGTは使い勝手も向上している。大きな変更点としては大画面7インチのカラーTFTディスプレイの採用で、スマートフォンと連携させることで着信通知やナビゲーションを表示させることができる。これに伴って、ジョイスティック付きのハンドルスイッチに変更された。
ハード面では、スクリーンが7cmの範囲で上下に調整可能になった他、新しいシートはライダーの太ももの内側に接触するパッドの形状と厚さを変更することで、足着き性を改善している。
2020年型ナイケンGT国内仕様主要諸元(参考)
・全長×全幅×全高:2150×885×1425mm
・ホイールベース:1510mm
・シート高:835mm
・車重:267kg
・エジンン:水冷4ストローク並列3気筒DOHC4バルブ 845cc
・最高出力:116PS/10000rpm
・最大トルク:8.9㎏-m/8500rpm
・燃料タンク容量:18L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=Wディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=120/70R15、R=190/55R17
・価格:198万円
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