Wednesday, January 11, 2023

寿命は突然やってくる! 冬場のバッテリー上がりへの対処法 ~Weeklyメンテナンス~ - レスポンス

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ウインタードライブでバッテリーを酷使すると思わぬタイミングでバッテリー上がりが起こり、エンジン始動が困難になるケースがある。そこでジャンプスターターを用意しておくと良いだろう。

ジャンプスタートとはクルマのバッテリーが上がってしまった際に他のバッテリーを接続してエンジンを始動する際の救援接続のことを指している(これらの処置をバッテリージャンプやジャンピングと呼んでいる)。

バッテリー上がりでエンジン始動ができなくなった場合に起こる現象としては、クルマに乗り込んでスターターボタンを押しても弱々しくセルモーターが回るだけでエンジンが始動しない、またはカチッとモーターが回り始める音が鳴るだけの状態などがありがちなケース。さらにもっと電圧低下がひどい場合にはACCオンの状態で通常は表示されるメーターパネルのインジケーターなどが暗かったり表示されなくなることもあり、もちろんスターターオンにしてもエンジンはまったく反応しないこともある。このようにバッテリー電圧が低下してしまってはエンジンの始動は困難になる。その際にはバッテリーの充電が必要になるのだが、出先では補充電は難しいので応急処置として行うのがバッテリージャンプだ。

もっとも手軽な方法は救援してくれるクルマを見つけ出すこと。救援車両とバッテリーが上がった車両を接続するために必要なのがブースターケーブルと呼ばれるバッテリー接続用のケーブル。赤と黒の極太のケーブルで、救援車両のバッテリーとバッテリーが上がってしまったくるまのバッテリーの「プラス(赤)」「マイナス(黒)」端子をそれぞれ接続することでバッテリーが上がったクルマに電気を供給するという方法だ。

その際に、ブースターケーブルには太さ(スペックとしては線の太さでは無く流せる電流量の大小で表記されることが多い)があるので、より多くの電流を流せる太いケーブルの方が救援の可能性が高くなるので購入の際には参考にしてみよう。実際に筆者もバッテリージャンプを実施した際に細いブースターケーブルでは始動しなかったエンジンが、仲間から借りた太いブースターケーブルを使ったところ無事に始動した経験がある。ケーブルの太さでかなりの差があることを知っておいた方が良いだろう。

しかし、救援してくれるクルマやブースターケーブルが用意できない場合もある。そんな時にはジャンプスターターと呼ばれる機器を使って応急的にエンジン始動することになる。もちろん、ロードサービスを呼んで救援してもらうのがもっとも手っ取り早い解決法だが、自分で万が一の際に備えてバッテリー救援の装備を用意しておくのも安心感も高いだろう。

ロードサービスが用いるような本格的なジャンプスターターは高価なので滅多に使うことが無い一般ユーザーが用意するのはハードルが高いだろう。しかし近年はモバイルバッテリータイプのモデルも販売されているので、一般ユーザーならばこちらを選択するのが良いだろう。普段はスマホの充電などに利用するモバイルバッテリーとしても使えるのでムダも無いだろう。

ジャンプスターターを用意する際に気にしておきたいのがエンジン始動に足りうる電流を流せるかだ。どの程度の電流量があればエンジンが掛かるのかは搭載されているバッテリーのCCA(コールドクランキングアンペア)を見るとだいたいの指標になる。一般的な乗用車だと400A~800A程度なのでジャンプスターターがこの電流量を発揮できればエンジン始動が可能だ。またジャンプスターターのバッテリー容量も注意。一発でエンジンが掛かれば良いのだが、何度か試すとジャンプスターターのバッテリーが減って使えなくなる。容量は利用できる回数と考えて良いだろう。大きな容量であればバッテリー始動のチャンスが増えると考えると良いだろう。12V、24Vの対応があるので、一般的な乗用車の場合は12Vのモデルを選ぶのは基本だ。常に満充電にしてクルマに積んでおくと万が一のバッテリー上がりにも慌てず対応できるので良いだろう。

ワイパーやヘッドライトをはじめとした車載の電装機器をフル活用する時間帯や天候は特にバッテリーへのダメージが大きい。また低温下ではバッテリーの能力も落ちがち。夏場の暑さと同じく冬の寒さもバッテリーには厳しい環境なので、弱っているバッテリーのとどめを刺す可能性もある。ドライブ先でパニックにならないように、事前の準備を抜かりなく実施しておこう。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

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