新型コロナウイルスの「第3波」が襲う愛知県で29日、名古屋市繁華街の酒類を提供する飲食店などへの午後9時までの営業時間短縮・休業の要請が始まった。対象となったエリアは人影もまばら。要請が直撃する形となった店主らからは「苦しい」「効果はあるのか」などの声が漏れた。
対象エリアは名古屋市中区錦3、栄3の一部、栄4の各地区。愛知県は12月18日までの20日間、キャバクラなど接待の伴う飲食店や居酒屋などに時短要請し、感染防止対策を講じていない店舗には休業を求める。
中区栄3にある各店舗の入り口には「営業時間を短縮しています」と書かれた張り紙が多く見られ、空席が目立った。焼き鳥店に知人と訪れた名古屋市の会社員男性(59)は「日曜日にしては街が静か。仕方ないが、いつもなら忘年会などで多く人が集まるのにさみしい」と話した。
時短営業を決めたおでん居酒屋の店主の男性(26)は「営業を続ければ『自粛警察』からコロナ対策に非協力的と批判を浴びてしまうので要請に従う」と語った。これまで2回の休業・時短営業の要請にも応じてきた。「営業時間が短くなれば売り上げは格段に減る。その上、栄地区の高額なテナント料などを考えると、(1日2万円の)協力金ではどうしようもできない」と頭を抱える。
「一部の地区だけ営業を制限しても、名古屋駅周辺など他の地区に客足が流れるだけ。栄の店が苦しむだけで、何の効果があるのか分からない」。こう疑問の声を上げるのは焼き肉店の店長の男性(30)だ。それでも店のイメージを守るため時短営業を決めた。同店では毎月29日を「肉の日」として肉の解体ショーや希少な部位の肉の販売をしていたが、この日は中止を余儀なくされた。「いつもなら多くのお客さんが来てくれるはずだけれど、今日は5分の1もいない」と肩を落とした。【高井瞳】
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