新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」を巡る懸念を受けた前週末の世界的な株価急落後、週明け29日の外国為替市場は落ち着いた値動きとなっている。オミクロン株の症状は軽いとの専門家の分析や、同変異株に合わせたワクチンの調整には時間がかからないとの見方に反応した。
アジア時間29日早朝の取引では米ドルが円とユーロに対し小幅上昇。オミクロン株が最初に特定された南アフリカ共和国の通貨ランドは対米ドルで一時0.9%高を付けた。メキシコ・ペソも対ドルで上昇。商品通貨全般の相場回復の流れで、豪ドルはショートカバーで米ドルと円に対し上げた。
南ア政府の新型コロナ諮問委員会責任者はオミクロン株について、感染者の症状は今のところ軽いと指摘。また、米モデルナのポール・バートン最高医療責任者(CMO)は、オミクロンが既存のワクチンをかいくぐる可能性があると指摘した上で、その場合は改良したワクチンを来年の早い時期に提供できるとの見通しを示した。
原題: Currencies Stabilize After Turmoil as Omicron Panic Subsides (2)
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