1989年発売の「ダンジョンエクスプローラー」は、ハドソンから発売されたオリジナルアクションRPG。見下ろし視点のアクションRPGだが、全てのキャラクターが何かしらの武器を発射して敵を攻撃するスタイルで、システムとしてはアタリが業務用でリリースした「ガントレット」に近い印象だ。
ガントレットの特徴が最大4人の同時プレイだったのと同様に、本作でもマルチタップを使っての多人数プレイが魅力だ。しかも本作では最大5人まで同時プレイ可能なので、いきなり結論から言うと、PCエンジン miniを買って本作をプレイするなら、マルチタップと追加のコントローラーと一緒に遊べる友達や知り合い4人が必須という事だ。
とは言うものの、今回は環境の事情でソロプレイしか試せず、マルチプレイはオープニングでのデモ映像しか見られなかったので説得力には欠けるが、これは正式リリースされて、マルチタップが用意出来たら是非5人で遊びたいと思っている。
今回は本作のソロプレイの魅力にも触れつつ、マルチプレイの際にも有用な立ち回りなどを紹介したい。
道中の敵は無視してボスだけ撃破でもOK! 職業は全部で8種類と隠し職業も用意
ストーリーはシンプルで、あるところに美しい自然に囲まれた国、コーネリアがあり、長い事、平和に暮らしていた。ところがある時から魔物が現われるようになってしまった。この国に伝わる伝説によると、“アイラのたま”を手に入れた者が民を治め、地を支配し、悪しきものを滅ぼす力を手にできる、とのことで、コーネリアにあるアルデ城の王様は誰かにこの玉を探して持ってきてもらいたい、というものだ。
ゲームシステムは、アイテム獲得でステータスを成長させる要素もあるアクションRPGだ。プレーヤーたちは王様の命を受け、挑戦可能なダンジョンにチャレンジしていく。ダンジョン内にはトラップやモンスターの吹き溜まりが設置されており、トラップをかいくぐりつつ、モンスターの吹き溜まりを破壊したり、かわしたりしながら、ダンジョン最深部を目指す。ダンジョン最深部にいるボスを倒せば、そのダンジョンはクリアで、次のダンジョンに進めるようになる。
本作のシステムでは、このボスを倒すことでレベルが上がる仕組みになっており、道中のモンスターたちをいくら倒しても、経験値を稼いでレベル上げはできない点には注意が必要だ。モンスターたちはたまにアイテムを落とすので、アイテム稼ぎに利用することができるかと思っていたが、この落とすアイテムの数には限りがあるため、あまり道中のモンスターばかりを相手にしていても消耗するばかりでメリットは少ないようだ。適度にモンスターの出現ポイントを破壊しつつ、進めていくのがいいだろう。
本作ではプレーヤーが最初に職業を選ぶところから物語が始まる。選べる職業は豊富で、ファイター、シーフ、ウォーロック、ウィッチ、バード、ビショップ、エルフ、ドワーフの8種類。いずれの職業でも白魔法と黒魔法が利用可能で、魔法の種類が職業ごとに異なる。ステータスも職業ごとに微妙に調整されている。
本作の攻撃手段は飛び道具のみだ。どの職業を選んでも何かしらの飛び道具での攻撃となる。ファイターであればソードを投げるし、ウォーロックやウィッチは魔法の弾を投げる。いずれも消耗せず無限に使える。
仲間の能力はそれぞれ個性があるが、1人でプレイする際の筆者のおススメは白魔法に回復を持っている職業だ。シーフ、ウィッチ、ビショップ、エルフはいずれも白魔法が回復なのでこれらの職業ならそこそこダメージを食らっても魔法で回復しながら進められるので、これはかなり快適だ。
一方、2人以上でプレイする場合は、これら回復魔法を持つ職業とそれ以外で組み合わせることで、よりスムーズに冒険が進められるだろう。個人的には体力が最も高いドワーフをタンクとして前面に挑んでもらい、その後ろからウィッチやビショップがフォローするという流れが有効そうに感じた。
他にも一定時間、敵の動きを止められる黒魔法を使えるウォーロックも役に立ちそうだし、唯一パーティメンバー全員を最初の城下町の酒場まで戻すことができるリターンの魔法を使う、バードをメンバーに入れるのも面白そうだ。なおバードだけはリターンの魔法以外にも、BGMを変化させるリクエストの魔法が使えるなど、役に立つんだか立たないんだかわからないのが面白い。しかもバードはHPが50以上になるとハーミットに転職も可能とのことで、ソロで使うには厳しい職業だが、3人以上のパーティを組めるなら1人いても面白そうだ。こうした職業の組み合わせがあれこれ楽しめるのも本作の魅力の1つだろう。
北米版もメッセージ以外は変化なし!日本語版と同じように楽しめる
「PCエンジン mini」では本作の北米版も同時に収録されているので、こちらも試してみた。当前街の住人や酒場などの会話が全て英語のメッセージに置き換わっているが、それ以外の変化は特に感じられず、実際にダンジョンに入ると、そもそも会話する事があまりないので、ボスからのメッセージが聞き取れないのが困る程度でほとんど問題はなさそうだ。また、会話に出てくる英語もあまり難しい単語は使われないので、なんとなくニュアンスだけは伝わるのであまり苦労せずに英語版でも楽しめる。
そもそも、本作はストーリーの流れがある程度見えてきて、挑戦するダンジョンの順番がわかってくればわざわざ街の人や王様との会話をしなくても物語が進められるようになる。最初のうちは日本語版でプレイして、謎解きや挑戦するダンジョンの順番などを把握できるようになったら英語版でマルチプレイするというのも面白そうだ。
©Konami Digital Entertainment
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March 13, 2020 at 10:00PM
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【PCエンジン mini全タイトルレビュー!】「ダンジョンエクスプローラー」/「DUNGEON EXPLORER」 - GAME Watch
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