米連邦準備制度理事会(FRB)は20日、米財務省からの要請に従い、新型コロナウイルス禍に対応する5つの緊急融資プログラムの資金で未使用分を返還すると明らかにした。この問題を巡り公然化した対立の火消しに動いた。
パウエルFRB議長はムニューシン財務長官に宛てた 書簡で、「コロナウイルス支援・救済・経済安全保障(CARES)法に基づくプログラムが年末に失効するのに伴い、未使用分の資金を財務省に返還する手続きに着手する」と表明。書簡はFRBのウェブサイトに掲載された。
ムニューシン長官は19日、同法に基づいてFRBが開設した9つの緊急融資プログラムのうち、年末に失効予定の5つは延長の必要がないとして、議会が他の目的で支出できるようFRBに返還を要請。FRBがこれに異議を唱えたことで双方の相違が表面化する異例の事態となっていた。
パウエル議長は書簡で、同法ではFRBの緊急融資プログラム向け資金について特定の制限の下で「財務長官に唯一の権限を付与」しているとして、この問題の権限が財務省にあることを認めた。
同法に基づく資金使途を監視する議会委員会の民主党メンバーなどからは、FRBには財務省から既に受けた資金を返還する法的義務はないとの声も上がっていたが、FRBは同省との対立をこれ以上エスカレートさせるつもりがないことを明確にした形だ。
原題: Fed to Return Lending-Backstop Funds to Treasury as Requested(抜粋)
(3段落目以降にFRB議長の書簡の詳細などを加え更新します)
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