水素を燃料とする「水素エンジン」で走行するトラックを県内の運輸会社などが開発し、27日から富山市などで全国で初めてとなる走行試験が始まりました。
このトラックは、既存の4トントラックを改造し、水素を燃料にできる「水素エンジン」を搭載したもので、高岡市の「トナミ運輸」などが環境省の委託事業として大学などと連携しておととしから開発を進めてきました。
27日から実証的な走行試験が始まるのを前に富山市で出発式が行われ、関係者約200人が出席しました。
このなかで藤井市長は、「水素エンジントラックの実証走行が、脱炭素化の実現や市民の啓発に重要な意味をもつことを期待しています」とあいさつしました。
このあと、トラックが会場の駐車場を1周し、走行する様子を披露しました。
トラックは、水素の貯蔵タンクを16本搭載していて、1回の補給で約300キロ走行できるということです。
環境省自動車環境対策課の須山友貴課長補佐は「日本で排出する二酸化炭素の18%は運輸部門が占めています。水素エンジンのトラックは知名度が低いので今回の実証走行を機会に多くの人に知ってほしいです」と話していました。
走行試験は、来年3月まで富山市や射水市の一般道で行われ、燃費や雪道での走行性能などのデータをとったうえで2026年度までに実用化を目指すことになっています。
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