エンジンの鼓動を楽しめる「現代の名機」!
電動化が進む昨今、純粋にエンジンだけで走っているクルマは確実に減っている。熱効率に優れたエンジンであっても、ハイブリッドを前提としていることも多い。
そこで現行ラインアップからエンジンの鼓動を楽しめ、エンジンが将来的に殿堂入りといえるほどの名機感を漂わせているモデルを独自の視点からピックアップした。
1)「S07A」ホンダ・S660(MT)
では、排気量順に紹介しよう。というわけで、最初にやってくるのは日本が誇るカテゴリー軽自動車専用エンジン。どのメーカーも効率面では遜色なく、かつてのようにNA(自然吸気)エンジンは力が足りないという時代でもない。
そのなかでエンジン殿堂(というものがあったとしたら)、間違いなく将来は殿堂入りといえるのは、ホンダS660の「S07A」だろう。それも6速MTと組み合わせられている高回転仕様がベストチョイスといえる。
各社、軽自動車のエンジンはロングストローク傾向にあり、ホンダもN-BOXやN-WGNでは超ロングストロークの「S07B」という新しいエンジンにシフトしているが、S660のMT車に搭載されるS07Aはレブリミット7700rpmまで高められた専用ユニットだ(CVT車のレブリミットは7000rpm)。
最高出力の発生回転数は6000rpmだから、スペックだけを見るとただ回っているだけでナンセンスと思うかもしれないが、最高出力は自主規制であることを考えると、1700rpmの余裕は潜在能力を示す領域ともいえる。なにしろ、レブリミットを高めるために、MT用エンジンには専用バルブスプリングが使われているほどで、その本気ぶりを考えれば、殿堂入り間違いなしだ。
2)「K14C」スズキ・スイフトスポーツ
31系・32系のスイフトスポーツに積まれた「M16A」も環境性能が求められる時代のNAとしては気持ちよく回るスポーツユニットだったが、現行スイフトスポーツの1.4リッターターボエンジン「K14C」は気持ちよさと力感を兼ね備えたホットハッチにふさわしいエンジンに仕上がっている。
しっかりとブーストをかけておけば、2500rpmから230N・mという、2リッターNAエンジンを超えるトルクを発揮。1トンを切るボディを一気に加速させる。
しかも、このエンジンには6速MTが設定されているのもポイント。小排気量に合わせたターボチャージャーが使われていることもあり、その特性を理解して右足をコントロール、さらに左足でのクラッチ操作も合わせることができれば、ターボラグをほとんど感じない余裕のフィーリングを味わうことができる。
そこに多少のハードルはあるが、スポーツドライビングを学ぶコーチという意味合いからも名機と呼ぶにふさわしい。
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March 14, 2020 at 09:40AM
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