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最近人工知能(AI)関連で、広く話題になっているのが画像生成サービスである。何か適当な言葉を入れると、それに即した画像をAIが自動生成するものだ。米OpenAIの「DALL-E 2」が先行して公開されたが、話題になったのは「Midjourney」の公開だろう。その直後に英Stability AIが「Stable Diffusion」をオープンソースとして公開した。その後も多様な派生版が登場している。Midjourneyが生成した絵が米コロラド州の品評会で1位になって話題となったことも記憶に新しい。
筆者も自宅のパソコンでStable Diffusionを動かしてみた。残念ながらノートパソコンでメモリーが足りないので、改造版を使うしかなかったが。動かしたところで安心してその後まったく触っていなかったが、このコラムを書くに当たって久々に動かしてみた。公開直後と違い、Webブラウザー経由で操作するアプリ「Stable Diffusion WebUI」が公開され、モデルも取り込めば選択できるようになっていてかなり便利になった印象だ。
画像生成AIがMicrosoft 365にも
こうした流れを受けて、米Microsoft(マイクロソフト)は2022年10月12日にグラフィックスデザインツール「Microsoft Designer」を発表した。Microsoft 365の一部として提供するという。
もともとはプレゼンテーションソフトの「PowerPoint」向けのデザインツールだったものを独立させたという。DALL-E 2を組み込んでいて、テーマや内容を言葉で入力すると適切な画像を生成してくれる。また画像やテキストを組み合わせたら、適切に配置するといった処理も備える。絵心がなくてもすてきでかっこいいグラフィックスを作成できるというわけだ。
AIがコードを生成する
本人にスキルがなくても、言葉からAIがスキルを用いて生成するという点で、画像生成ほど注目はされていないが、一部で話題に上ったものがある。アズリアル(東京・目黒)が開発した「AI Programmer」だ。
どのようなプログラムを作りたいかを入力すると、指定したプログラミング言語で記述したソースコードを生成する。簡単なプログラムを作成してみたが、一応正しそうな印象だった。
あまり大ざっぱに指定すると、どうやらその言葉をそのまま出力するようなコードを生成するようだ。この辺りはちょっとジョークっぽくてよい。
もちろん100%正しいコードが生成されるわけではない。というよりも、ちょっと複雑なことを指示したら恐らく想定通りには動かないコードを生成する確率が高まるはずだ。画像生成なら多少の失敗は味として許されるが、プログラムだとバグになってしまう。
例えば「指定したURLに1時間ごとにアクセスして、前回との内容の差分を記録する」と指定してみたところ、差分を記録するのではなく、単にアクセスした先のコンテンツ本体を印刷するプログラムになった。このように、まるっと違う答えが出てくるので、「本人にスキルがない」とは言っても使いこなすにはある程度スキルが必要だ。
ちなみに「差分」という言葉自体は理解できるようなので、指示を工夫すれば正しいコードが生成されるようになるのかもしれない。
からの記事と詳細 ( AIの創造性をプロンプトエンジニアリングから考えた - ITpro )
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