三井E&SDU(兵庫県相生市、匠宏之社長)は、国内の造船所から液化天然ガス(LNG)焚きの次世代エンジン「7X62DF―S2・0型エンジン」を2基受注した。7000台積み自動車運搬船向けに搭載され、2025年4月に初号機が完成予定。可変圧縮比機構(VCR機構)を組み合わせ、船舶運航時の燃料費低減と二酸化炭素(CO2)排出量削減に貢献する。
三井E&SDUはスイス・ウィンターツールガス&ディーゼル(WinGD)のライセンスを受け、大型舶用低速エンジンを製造しており、「7X62DF―S2・0型」は世界初の受注となる。従来型の「X62DFシリーズ」より軽量・小型でガスモード燃料消費率を3・7グラム/キロワット時改善している。
加えてWinGDと共同開発したVCR機構を装備。同機構はエンジン出力やLNG燃料の性状に応じた最適圧縮比に調整することで、使用条件にもよるが、ガスモードで約3%、ディーゼルモードで約6%の燃費改善をそれぞれ実現する。
三井E&SDUは今回を含め合計4台のVCR機構搭載のエンジンを受注している。VCR機構は世界的に広がっており、韓国では30基を超えるエンジンに採用が内定しているという。
三井E&SDUは、三井E&SがIHI原動機(東京都千代田区)から事業を承継する形でグループに加えた舶用エンジンメーカー。国際海運の脱炭素化の取り組みが進む中、メタンスリップ対策を講じたLNG焚きエンジンなど環境対応を加速している。
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