Friday, December 8, 2023

北海道で新ロケット用のエンジン燃焼試験 牛ふん由来燃料使用 - au Webポータル

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液化バイオメタンを燃料にしたエンジン燃焼器の試験の様子=2023年12月7日、北海道大樹町、インターステラテクノロジズ提供

 大樹町のロケットベンチャー・インターステラテクノロジズ(IST、稲川貴大社長)は7日、同町内の牧場から出た牛ふんから作った「液化バイオメタン」を燃料にしたエンジンの燃焼試験を報道公開した。同社が開発中の人工衛星打ち上げ用ロケット「ZERO」のエンジン開発に向けた試験の一環。同社によると、バイオメタンのロケットのエンジン燃焼試験は欧州宇宙機関(ESA)に次いで、世界で2例目になるという。

 ISTでは、11月28日から来年1月末まで、同町のロケット発射場にある燃焼試験棟で、エンジンのうち「燃焼器」と呼ばれる部分の単体試験を行っている。試験に使われている燃焼器は、実際のZEROの燃焼器より一回り小さい推力6トン級。4回目の実験となるこの日は、カウントダウンののち、シューという音を響かせながら、予定通り10秒間の燃焼に成功した。

 試験後、稲川社長は「ZEROのエンジン開発に大きなマイルストーンとなった。液化バイオメタンも狙い通りの性能が出ている」と手応えを感じていた。今後、今回の試験で得られた知見を元に、推力13トン級の実機モデルの開発へ進む。(中沢滋人)

■ZEROの能力増強

 大樹町のロケットベンチャー「インターステラテクノロジズ」(IST)の稲川貴大社長は7日、同社で開発中の人工衛星打ち上げ用ロケット「ZERO」の事業や開発状況などを説明した。これまで全長25メートルとしてきた機体を32メートルに大きくし、積載量150キログラム程度としてきた能力の増強を図ることを明らかにした。

 稲川社長は、文部科学省の宇宙ベンチャーなどを育成する「中小企業イノベーション創出推進事業(SBIRフェース3)」に同社が採択され、将来的に最大で140億円の補助金などが得られる可能性が出てきたことなどをあげ、さらなる国内外の需要を取り込むことをめざし、「太陽同期軌道に250キログラムの人工衛星を打ち上げられる能力があれば大体の小型人工衛星のニーズがカバーできると判断した」と述べた。

 初打ち上げの時期については、「24年度以降」との表現にとどめた。(中沢滋人)

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