Saturday, June 27, 2020

美しきF1マシン:2年半にわたって活躍……日本メーカーのエンジンも載せた:ロータス102 - Motorsport.com 日本

 本シリーズではかつて、長年にわたって使われ続けたマシンとして、ティレル020を取り上げた。1990年代以降、このティレル020のように複数シーズンにわたって使われ続けたマシンは多くない。とはいえ、ゼロでもない。

 そのうちのもう1台が、ロータス102である。

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 ロータス102が登場したのは1990年シーズンの開幕戦。前年まで、ロータスのドライバーラインアップはネルソン・ピケと中嶋悟のコンビだったが、この年からはデレック・ワーウィックとマーチン・ドネリーというコンビに一新。エンジンもジャッドV8からランボルギーニV12に変更した。

 当時のロータスは低迷期であり、シーズンを追うごとに成績が低迷していくという状況だった。この1990年シーズンに獲得したポイント数はわずかに3。いずれもワーウィックによるモノであったが、かつての名門チームは不振に喘いでいた。それだけではなくこの年は、大クラッシュも相次いだ。イタリアGPではワーウィックが大クラッシュ。その2レース後のスペインGP予選ではドネリーがやはりクラッシュを喫し、重傷を追うことになってしまった。

 シーズン中には、長年メインスポンサーを務めてきたキャメルを失うことが決まり、チームの財政は苦境に陥った……そんな影響もあり、翌1991年もこの102が使われ続けることになった。

 1991年用102Bは、元々ランボルギーニV12を積んでいた車体にジャッドのV8を組み合わせるという突貫工事。カラーリングも、グリーンとホワイトのツートンカラーに一新された。またコマツや田宮模型など、日本企業が多くスポンサーについた。

 ドライバーは新人のミカ・ハッキネンとジュリアン・ベイリーの組み合わせ。第3戦サンマリノGPでは、ハッキネン5位、ベイリー6位と、シーズン序盤にしてダブル入賞を果たす。しかし、入賞はこの1戦限り。しかもサンマリノGPは、予選最後尾グリッドから乱戦を走り抜き、首位から3周遅れでのフィニッシュ……幸運だったと言う他ない。ベイリーに至っては、この年の決勝進出はこのサンマリノのみ。結局第4戦モナコを最後に、ジョニー・ハーバートにシートを奪われることになってしまった。

 成績こそ振るわなかったロータス102B。しかしこのマシンは、田宮模型からプラモデル化されるなどしたため、日本人には馴染み深い1台だと言えよう。

 そして翌1992年にも、ロータス102を走らせることになる。102Dだ。エンジンは型落ちのフォードHB(V8)。カラーリングはグリーンとイエローという塗り分けになった。スポンサーには、日立やシオノギ製薬などが加わり、さらに日本色が濃い1台に。同年のドライバーであるハッキネンとハーバートは、仲睦まじく日本のテレビCMに出演したりもした。

 型落ちのマシンにも関わらず、ドライバーたちは奮闘した。開幕戦でハーバートが6位に入ると、続く第2戦メキシコでは、ハッキネンが6位に入った。そして第5戦からは後継機となる107が登場。このマシンは速さを見せ、特にハッキネンは入賞の常連となっていった。

 実は102Bと102Dの間に、102Cというマシンも存在する。これは1991年のシーズン中、エンジンテスト用に102Bを改造したものである。カラーリングも102Bと同じである。

 その102Cに載せられたのが、日本のいすゞが手掛けたV12エンジンである。あくまでテスト用ではあるものの、同社が初めて開発したF1エンジンながらスムーズに始動し、甲高い音を響かせてシルバーストン・サーキットを駆け抜けた。

 結局いすゞエンジンがF1に実戦投入されることはなかったものの、”伝説のエンジン”として今も語り継がれている。当時は他にもスバルやHKSなどの日本企業もF1エンジンを開発した、そんな時代でもあった。なおこのいすゞF1エンジンと102Cは、今も田宮模型が所有している。

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