25日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は大幅に反発し、前日に比べ460円ほど高い3万0100円台前半と、3万円の大台を再び上回って推移している。新型コロナウイルスワクチンの普及期待などで前日の米国株が大幅に上昇した流れを引き継いだ。幅広い銘柄が物色され、上げ幅は一時500円に迫った。
米食品医薬品局(FDA)が24日、医薬・日用品大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発したコロナワクチンについて「1回の接種でも高い効果がある」として緊急使用を支持した。景気回復が進むとの期待から同日の米ダウ工業株30種平均は大幅に上昇して最高値を更新。東京市場でも投資家心理が上向き、鉄鋼や海運など景気敏感株を中心に幅広く買いが入っている。
コロナワクチンを巡っては米バイオ製薬モデルナも生産能力を大幅に増強する方針を24日に示していた。米国や日本など新規感染者数の減少傾向も手伝って、経済活動の正常化を見越した物色が活発だ。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が24日の議会証言で、量的金融緩和について「政策目標に対し十分な進展がみられるまで現行のペースで資産購入を続ける」と述べ、改めて政策の長期化を示唆したのも支援材料となった。
きょうは2月末の配当権利落ち日にあたる。QUICKによれば日経平均の配当落ち影響度は約12円。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も大幅反発している。
ファナックやニコン、デンソーが上昇。大成建や鹿島、日本製鉄やJFEも高い。一方で鈴木修会長が退任すると発表したスズキは大幅安。イオンや高島屋が安い。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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