
覚えておきたいエンジンオイルの基礎知識
クルマを維持していくうえで定期的に行うべき整備項目はいくつかある。なかでも重要度が高いのがエンジンオイルの交換だ。エンジンオイルは一定の走行距離や時間を経過した場合に交換するものだけど、交換に適している距離や時期は車種や搭載エンジンごとに違うし、走らせ方によっても異なる。それにエアクリーナー交換などエンジンまわりのカスタムをしている場合も、ごく普通に乗っているノーマルエンジンのクルマとは交換時期が違ってきたりする。そこで今回はエンジンオイルについての基本事項や交換サイクル、選び方や作業手順などについて紹介したい。 【画像】オイルの役割や交換方法など写真で見る(全51枚)
エンジンオイルの役割1「潤滑作用」
まずはエンジンオイルの役割だが、これは大きく分けて5つの項目があるので順に解説していこう。最初の項目は「潤滑作用」というもの。エンジンはガソリンと空気を混ぜた混合気をプラグの火花によって燃焼(爆発)させ、発生した熱エネルギーを利用してクランクシャフトを回転させて動力を生む機械だ。 そしてこの一連の動作のなかで、カムシャフトやピストン、コンロッド、クランクなどは、組み合わさる周辺パーツと常に擦れたり摺動しているため、この運動をしている2つの面には摩擦抵抗やそれに伴う発熱が生じる。そこで各パーツがスムーズに動けるよう摩擦抵抗を減らすのがエンジンオイルの潤滑作用だ。 また、エンジン内のパーツにはそれぞれの動作に必要な隙間(クリアランス)が設定されているが、エンジンオイルはこの隙間にも入り込むことで衝撃が加わった際にその力を吸収し、金属面同士がぶつかり合うことを防ぐ効果も持っている。 このように摩擦や衝撃からエンジン内部パーツを保護することは、エンジンオイルがもたらす効果の中でもっとも重要なものである。
エンジンオイルの役割2「冷却作用」
つぎは「冷却作用」について。エンジンの冷却は主にラジエターに入れるLLC(ロングライフクーラント)をエンジン内部に循環させることで行っているが、じつはエンジンオイルもエンジン内を流れる際にエンジンが発生する熱を奪う役目をしている。 また、接触しながら運動するパーツ同士の間は潤滑しているとは言え摩擦熱が発生しているが、エンジンオイルはその熱の吸収も行っている。さらに高回転域を多用するスポーツカー用エンジンやハイパワーエンジンでは、高温に晒されるピストンを冷却するため、油圧を利用してピストンの裏側にオイルを吹き付ける「オイルジェット」という機構を備えるものもある。 ちなみにエンジンオイルに冷却作用があるといっても本来の役目は潤滑なので、多くのエンジンの場合はラジエターのような熱を放出させるための装置はついていない。そのため油温が上がりやすいハイパワーエンジンを積むクルマには、純正でオイルクーラーが装着されることもある。サーキット走行をするクルマやパワーアップを図ったチューニングカーでは、後付けのオイルクーラーが用いられる。
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