単なるユーロ5対応だけじゃない！
MVアグスタジャパンは、ネオクラシックスポーツ『スーパーベローチェ800』をアップデートして9月下旬から10月上旬を目処に新発売する。ベース車であるブルターレ800同様にエンジンやフレーム、電子制御システムを刷新したもので、さらに新色のパールメタリックイエローが追加された。車両価格は286万円となっている。 【写真ギャラリー】MVアグスタ「スーパーベローチェ800」のスタイリングとディテール
さらに洗練されたエンジンとフレームを獲得したMVの伝統的ネオクラシック
スーパーベローチェは、往年のMVアグスタ・レーシングマシンをモチーフとしたフェアリングを装備する点が大きな特徴だ。独特なディテールの数々が織りなすスタイルは個性的で、ネオクラシックカテゴリーの中でも異彩を放っている。 このたびのアップデートでは外観はそのままに、エンジンとフレーム、電子制御システムに改良が加えられ、走行性能を向上させた。 水冷並列3気筒エンジンは、最高出力147psとハイパワーな設定としており、新素材を採用したタペットとチタン製バルブガイドにDLCコーティングすることで低フリクション性と耐久性を向上。さらに吸排気システムの再設計によって安定した出力を実現した。また、新採用のツインオイルクーラーにより冷却効率が5％向上している。 ECUもアップデートされ、エンジン制御アルゴリズムなどの改良によってスロットルレスポンスの精度が向上。もちろんユーロ5の排ガス規制をクリアする環境性能も達成した。 クラッチはバスケットをより強固なものへ換装し、耐久性と静粛性を向上。クイックシフターは第3世代となって、さらにスムーズで確実なシフトチェンジを可能とした。 シャシーでは、新設計したフレームプレートによってねじれと縦方向の剛性を高め、走行安定性を向上させている。 電子制御システムは、e-Novia社製IMUを採用し、コーナリングABS（コンチネンタル製）、トラクションコントロール、フロントリフトコントロール（FLC）、ローンチコントロールなどをより緻密に制御する。FLCはウィリーを完全に防ぐのではなく、ウィリーを制御下におくことを可能としている。 メーターは5.5インチフルカラー液晶となり、速度やエンジン回転といった情報のほか、スマートフォンとの連携により電子制御システムの設定変更も行える。この機能によりバイクの走行ルートに関するデータをSNSでシェアすることも可能。これらの操作はハンドル左側に設けたジョイスティックで行う。 スーパーヴェローチェは1グレード展開で、2021年モデルはMVの伝統カラーである『アゴレッド×アゴシルバー』のほか、黄を基調とした『パールメタリックイエロー×マットメタリックグラファイト』が新たに追加された。車両のデリバリーは9月下旬から10月上旬が予定されている。
MV AGUSTA SUPERVELOCE 800［2021 model］
主要諸元■全長2015 全幅760 全高― 軸距1380 シート高830（各mm） 車重173kg（乾燥）■水冷4ストローク並列3気筒DOHC4バルブ 798cc 147ps/13000rpm 8.98kg-m/10100rpm 変速機6段 燃料タンク容量16.5L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=200/55ZR17 ●価格：286万円 ●色：赤×銀、黄×銀 ●発売日：2021年9月下旬～10月上旬 ●文：山下剛 ●写真：MV アグスタ ジャパン
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