Thursday, July 30, 2020

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ガソリン車用(オイル交換)[2020.07.31 UP]

【エンジンフラッシング】フラッシングのやり方から効果までを徹底解説!

車検やオイル交換の際、「エンジンフラッシング」をおすすめされたことはないでしょうか?
「フラッシングって何?」「本当に効果あるの?」など、疑問に思っている方も多いでしょう。
そこで今回は、「フラッシングのやり方から効果まで」を徹底解説します。

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エンジンオイル

エンジンフラッシングとは?

エンジンフラッシングとは?

エンジンフラッシングとは、簡単に言うと専用のオイルや添加剤を使いエンジン内部の汚れを洗浄する作業のことです。
エンジンフラッシングの目的と効果についてご紹介します。

エンジンフラッシングの目的と効果

本来、エンジンオイルには洗浄成分が含まれているので、オイル交換を適切なサイクルで行っていればエンジン内部がひどく汚れることはありません。
しかし、オイルの交換を怠っているとエンジン内部にスラッジという汚れがこびりついてしまうことがあります。スラッジが蓄積してしまうと、エンジンオイルに含まれる洗浄成分だけでは汚れがなかなか落ちません。
このような、通常では落ちない汚れを洗浄するのが、エンジンフラッシングの目的です。エンジンフラッシングには、以下の3つの方法があります。

①添加剤を使う方法

添加剤タイプのフラッシング剤を使う方法です。交換する前のエンジンオイルに添加剤を添加し、しばらく走行して汚れを溶かした後に、エンジンオイルを排出します。

②フラッシングオイルを使う方法

添加剤とは違い、元からオイルにフラッシング剤が混ざったものを使う方法です。エンジンオイルをすべて抜き、フラッシングオイルをエンジンオイル代わりに入れます。しばらく走行したらフラッシングオイルを抜き、新しいエンジンオイルに交換します。

③専用のフラッシングマシンを使用する方法

カー用品店やディーラーなどでよく使われる方法です。専用の機械で洗浄液を循環させて洗浄するため、上記2つに比べて高い洗浄力が期待できます。

いずれの方法にしても、エンジンフラッシングを行うことで内部の汚れが落ちるので、エンジンの回転がスムーズになることが期待できます。
また、スムーズな回転により各可動部の抵抗が減るため、加速や燃費の向上、アイドリングの安定なども期待できます。

エンジンフラッシングの料金は?

カー用品店やディーラーなど、業者にエンジンフラッシングを依頼する場合、添加剤を使う方法と専用のフラッシングマシンを使用する方法の2通りがあります。
気になる料金の目安ですが、添加剤を使う方法は3,000円~、フラッシングマシンを使う方法だと6,000円~ほどとなっています。
自分でエンジンフラッシングを行う場合は、添加剤が1,000円程度、フラッシングオイルが2,000円/L程度で購入可能です。工賃がかからないので、業者に依頼するよりはコストが抑えられます。

エンジンフラッシングはあまり意味がない?

エンジンフラッシングはあまり意味がない?

ここまで、エンジンフラッシングの効果やメリットについて解説してきましたが、「エンジンフラッシングにはあまり意味がない」「エンジンフラッシングはかえって逆効果だ」という意見もあります。
実はこれらの意見も間違いではなく、エンジンの状態によっては逆効果になることもあります。
エンジンフラッシングで良い効果を得られるパターン、逆効果になるパターンを、詳しく見ていきましょう。

エンジンフラッシングが効果的なパターン

汚れがたまってエンジンの調子が悪い場合は、フラッシングによって本来の調子を取り戻せる可能性があります。
例えば、以下のような車はエンジンフラッシングの効果が期待できます。

・走行距離が多い
・年式がかなり古い
・昔より燃費やパワーが落ちた気がする

ただし、エンジンオイルには洗浄作用があるため、定期的にオイル交換をしている車であればフラッシングはあまり必要ありません。そのような車にフラッシングをしても特に効果は感じられないでしょう。

一方で、定期的にエンジンオイルの交換を行っていない車であれば、エンジン内部に汚れが蓄積しているので、エンジンフラッシングの効果が期待できます。
ただし、あまりにも汚れがひどいと、固着してエンジンフラッシングでも洗浄できない場合があります。そうした場合はエンジンを分解、オーバーホールして洗浄するしかありません。

つまり、エンジンフラッシングが効果的なのは「フラッシングで落ちるレベルの汚れがエンジンに溜まっている場合」と言えます。
このように条件によって効果の多寡が左右されるので、「効果がある」「効果がない」という両方の意見が存在するのだと考えられます。
車の状態によっては非常に高い効果を発揮するので、条件に当てはまる方は、エンジンフラッシングを検討してみてはいかがでしょうか?

エンジンフラッシングが逆効果なパターン

上記の通り、定期的にエンジンオイルの交換を行っている車や、あまりにもひどい汚れが蓄積したエンジンはフラッシングの効果が期待できない場合があります。
それどころか、汚れがヘドロ状になっていると、その汚れがエンジン内部に詰まり故障する原因にもなり得ます。
良かれと思ってエンジンフラッシングをした結果、かえってエンジンを壊してしまう可能性があるのです。これが、エンジンフラッシングが逆効果だと言われる理由です。
エンジンが壊れると、数十万円もの費用を要する大掛かりな修理になってしまいます。もしこうなってしまった場合は、修理せずに車の買い替えを検討したほうが得策です。
とはいえ、よほど長い期間オイル交換を怠っていない限り、ヘドロ状になることは稀です。もしエンジンフラッシングを行っても大丈夫か悩む場合は、ディーラーなどに相談しましょう。汚れの状態から、フラッシングを使えるか判断してもらえます。

エンジンフラッシングを行ったほうが良いか見極めるには?

上記の通り、エンジンフラッシングは、エンジンの状態によって行ったほうがいい場合と悪い場合があります。
自分の愛車がエンジンフラッシングを行うべきか見極めるポイントはどこでしょうか?

まず挙げられるのが、エンジンオイルの交換頻度です。先ほどから解説しているように、エンジンオイルにはエンジン内部をクリーンにする作用を持つ添加剤が含まれています。
そのため、定期的にエンジンオイルを交換している車のエンジンには、それほど汚れが蓄積していません。エンジンフラッシングを行っても特に害はありませんが、逆に言えばあまり効果が感じられない可能性が高いです。
エンジンフラッシングを行うべき車は上記の逆、つまり定期的なエンジンオイル交換を行っていない車です。使いすぎたエンジンオイルは洗浄作用が弱まるため、エンジン内部に汚れが蓄積しやすくなってしまいます。
以下の交換時期の目安よりも長いスパンでエンジンオイルを交換している車は、エンジン内部が汚れている可能性が高いです。
この他に、エンジンフラッシングを行うべき車として、中古車が挙げられます。中古車は前のオーナーがどのように扱っていたか分からないため、定期的にエンジンオイルを交換されていたとは限りません。中古車を購入した際は、一度エンジンフラッシングを行ってから乗り始めるのがおすすめです。

エンジンオイルの交換時期の目安

エンジンオイルの交換時期の目安

エンジンフラッシングを行うかどうかを見極めるポイントとして、「エンジンオイル交換の時期」が挙げられますが、適切な交換時期の目安はどのくらいなのでしょうか?
エンジンオイルの適切な交換時期は、走行距離と期間を基準に判断するのが一般的です。また、交換時期は、過給機の有無によって変わります。
自然吸気(ノンターボ)の車の場合、走行距離15,000km、期間で言えば1年に1回が交換時期の目安です。
ターボ車の場合は走行距離5,000km、時間で言うと半年に1回が交換時期の目安となります。
自然吸気の車は10,000kmを過ぎたあたりから、エンジン内部に茶色っぽい汚れが付着してくることがあります。交換目安を過ぎていなければ変色していてもエンジン性能に特に問題はないですが、変色が気になるのであればもう少し短いスパンで交換してもいいでしょう。
なお、上記の目安はあくまでも国産車に対する目安です。輸入車はこの限りではありません。車種にもよりますが、20,000km~30,000kmに一度の交換でOKな車も存在します。
エンジンオイルの作り・考え方が国産のものとは違うために、このようなロングライフを実現しています。そのため、メーカー指定の交換時期を目安にするのであれば、エンジンオイルはメーカー指定のものを選ぶようにしましょう。

エンジンフラッシングの方法

エンジンフラッシングの方法

先ほどもお伝えしたように、エンジンフラッシングには以下の3つの方法があります。フラッシングマシンを使う方法以外であれば、自分でもエンジンフラッシングを行うことができます。
エンジンフラッシングを行う手順について、それぞれ見ていきましょう。

エンジンオイル添加剤を使う方法

最も一般的かつ簡単なフラッシングの方法です。エンジンオイルに添加剤を入れること以外は、通常のエンジンオイル交換とほぼ同じ手順で作業を済ませることができます。
詳しい作業手順は以下の通りです。

①まずエンジンオイルに添加剤を入れる
②添加剤を投入した後、添加剤をエンジン内部に循環させるためにしばらく走行する
③走行後にドレンボルトを外してエンジンオイルを排出し、新しいエンジンオイルと入れ替えて完了

フラッシングオイルを使う方法

添加剤はオイルに加えて使いますが、初めから添加剤が入ったオイル(フラッシングオイル)を入れることでも、フラッシングは行えます。
「古いエンジンオイルを抜く→フラッシングオイルを入れる→新しいオイルを入れる」と少し手間はかかりますが、オイルですすぐように洗浄できるため、より確実に汚れを除去できるメリットがあります。
詳しい使い方は以下の通りです。

①まず古いエンジンオイルを抜く
②次にフラッシングオイルをレベルゲージのMAXまで注入
③しばらく走行して洗浄成分を循環させた後に排出
④最後に新しいオイルを注入して完了

フラッシングオイルはあくまでも洗浄用のオイルです。洗浄成分を循環させるために少し走行するぐらいであれば問題ありませんが、長時間の走行(エンジンオイル代わりに使う)のは避けてください。潤滑不足でエンジンが傷んでしまう可能性があるからです。
ちなみに、専用のものでなくても安いエンジンオイルをフラッシングオイル代わりに使う方法もあります。
専用のものに比べると効果は少し薄れるかもしれませんが、エンジンオイルの洗浄作用で、ある程度汚れを落とすことができます。
また、普通のエンジンオイルを使用するため、長時間走行してもエンジンを傷めてしまうリスクがありません。

フラッシングマシンを使う方法

専用の機械が必要なので自分で行うことはできませんが、ディーラーやカー用品店に依頼することで専用のマシンを使ったフラッシングが行えます。
オイルの出入り口に機械のホースを繋ぎ、機械によって洗浄液を循環させるという方式です。エンジンを止めたまま洗浄できるため、強力な洗浄液を使用することができます。そのため、汚れを落とす効果が最も強い方法です。
業者に依頼するため上記2つの方法に比べるとコストはかかりますが、エンジンパワーの低下をはっきりと感じる(それだけ汚れが溜まっている)場合は、フラッシングマシンの使用がおすすめです。

エンジンフラッシングを行う際の注意点

エンジンフラッシングを行う際、添加剤の入ったオイルやフラッシングオイルを抜き取りますが、その際抜けるオイルはオイルパンに溜まった分だけです。オイルポンプやシリンダー内に少量のオイルが残ってしまいます。
この状態で新しいオイルを注入すると、残ったフラッシングオイルと新しいオイルが混ざってしまいます。これにより、新しいエンジンオイルの性能がわずかながら低下する可能性があるのです。
そこで、新しいオイルの性能低下を防ぐために「フラッシングオイルとエンジンオイルのメーカーを統一する」ことをおすすめします。
同一メーカーのオイル同士であれば、少し混ざったとしても性能に影響が出ないよう成分を調整してあるからです。
添加剤やフラッシングオイルを購入する際は、新しく入れるエンジンオイルとメーカーを揃えるようにするといいでしょう。

まとめ

いかがでしたか?エンジンフラッシングは汚れたエンジン内部を洗浄し、元のパフォーマンスを発揮できるようにする作業です。
効果が発揮されるかどうかはエンジンの状態にもよりますので、本ページを参考に愛車に使うか検討してはいかがでしょうか?
エンジン内部を綺麗にし、スムーズな回転フィーリングを味わってください!

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