みずほ銀行は3月7日、同行のATMとインターネットバンキング「みずほダイレクト」で一時、定期預金の取引ができなくなる障害が発生したと発表した。障害は同日中に復旧。プログラムの更新作業が原因だったという。みずほ銀では2月28日にも大規模なシステム障害が発生しているが、同行は「先日の障害とは無関係」としている。
障害は7日午前8時ごろに発生。銀行側で異常を検知したため、みずほダイレクトの利用者にはログイン画面で案内し、ATMでは事前に待機していた行員が対応した。みずほ銀は原因について「カードローンのプログラム更新で、限度額設定の一部にエラーが発生した」と説明。午後1時30分ごろには復旧した。
取引ができなかったのはみずほダイレクトを利用する9人。ATMでは被害は発生しておらず、「キャッシュカードの取り込みなどのトラブルは発生していない」(みずほ銀)という。
みずほ銀によると、多くの銀行にはクレジットカードや電気・ガスなどの公共料金の利用額を残高不足で引き落とせない場合、定期預金を開設中の利用者を対象に当面の間、不足分を自動で貸し出す「当座貸し越し」と呼ばれる機能がある。利用すると、返済までに金利が発生する。
当座貸し越しの金利計算の際に参照するのがカードローンの利息だという。カードローンのシステムに接続する仕組みから定期預金とカードローンのシステムは同じ場所に格納する構造になっており、カードローンのプログラム更新が定期預金の取引に影響を与えたという。みずほ銀は「現時点で(障害の)詳細は不明。再発防止に向け、原因究明に努める」としている。
みずほ銀では2月28日、大規模なシステム障害が発生。オンライン口座「みずほ e-口座」へのデータ移行45万件と定期預金の月末更新25万件の作業が集中し、データ容量不足になったことで、一部のATMで預金を引き出せないトラブルや、ATMに挿入した通帳やキャッシュカードが戻ってこないなどの不具合が発生した。3月3日にも一部のATMが停止する障害が発生するなど、トラブルが絶えない。
これを受け、みずほ銀は1年以上通帳へ記帳されていない口座を対象に2月下旬から3月上旬にかけて、順次オンライン口座に自動で切り替えるとしていた計画を、「当面の間、見合わせる」と発表している。
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