東芝と経産省の“闇”(2)
2020年の定時株主総会に関する外部弁護士の調査報告書について、東芝の永山治・取締役会議長が6月14日記者会見した。永山氏は東芝にガバナンス(企業統治)が欠けていたと認め、陳謝した。そのうえで「車谷暢昭・前社長の存在が一つの要因なのは否めない。経営の混乱を招き、株主の信頼を損なった責任は無視できない」と述べ、4月に社長を辞任した車谷氏を名指しで非難した。
外部弁護士の報告書は、東芝と経済産業省が一体となって“物言う株主”である投資ファンドの株主議案提出や議決権行使を制限する動きをしたと認定した。
車谷氏と株主の対立「過激化した」
永山氏は東芝執行部が株主排除に動いた背景について、「以前から車谷氏と株主との対立的な関係が醸成されて、現在の状況の遠因になっている。彼の責任はあると私は判断している」と語った。さらに車谷氏と投資ファンドの関係を「過激化したと感じていた。昨年の株主総会のときもそんな状況に近かった」と振り返った。
東芝は報告書を受け、外部の第三者も交え「真相、真因の究明」を行い、責任の所在を明確にすることを明らかにしている。永山氏はこの点に触れ、「車谷氏の責任も検証していく。中身がわかった時点で、どういう対応が必要かが出てくる」と述べた。
外部弁護士の報告書では、車谷氏が株主総会前の5月11日、当時官房長官だった菅義偉首相との朝食会に出席し、改正外為法による海外投資ファンド排除に向けた資料をもとに説明したとされる。外部弁護士のヒアリングに対し車谷氏は「資料の記憶がない」と語り、朝食会で「個別の話は出ず、会食の前後にも話はできない」などと回…
からの記事と詳細 ( 株主排除「車谷氏に責任」東芝議長が名指しした理由 | 東芝問題リポート | 今沢真 - 毎日新聞 )
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