Sunday, June 5, 2022

名門トヨタ自動車が着手した「エンジン」改革 都市対抗東海第4代表 - 毎日新聞 - 毎日新聞

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【西濃運輸-トヨタ自動車】一回裏トヨタ自動車1死一、二塁、逢沢が右前適時打を放つ=愛知・岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで2022年6月5日、兵藤公治撮影 拡大
【西濃運輸-トヨタ自動車】一回裏トヨタ自動車1死一、二塁、逢沢が右前適時打を放つ=愛知・岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで2022年6月5日、兵藤公治撮影

 第93回都市対抗野球大会の東海地区2次予選は5日、愛知県の岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで第4代表決定戦があり、トヨタ自動車(豊田市)が西濃運輸を5―0で降し、8年連続24回目の本大会出場を決めた。

 迷いなく、駆け出す。トヨタ自動車の積極的な走塁が、流れを引き寄せた。

 一回に先頭の徳本健太朗が安打で出塁すると、相手バッテリーの警戒をかいくぐり次打者の6球目で二盗に成功。逢沢崚介の適時打で先制の本塁を踏んだ。四回も先頭の和田佳大が安打で出塁後に相手を揺さぶってけん制悪送球を誘ったり、徳本が三つ目の盗塁を決めたりと「足」で好機を広げ、3点を加点した。

【西濃運輸-トヨタ自動車】力投するトヨタ自動車の先発・吉野=愛知・岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで2022年6月5日、兵藤公治撮影 拡大
【西濃運輸-トヨタ自動車】力投するトヨタ自動車の先発・吉野=愛知・岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで2022年6月5日、兵藤公治撮影

 今季のトヨタ自動車は、チームカラーも変わった。今大会、第4代表決定戦前までの4試合で記録した盗塁の数は6個。5試合でわずか1個だった昨年の2次予選と比べれば、別チームのようだ。

 きっかけを作った一人が、今季から就任した辰巳智大外野走塁コーチ。OBとして試合を観戦し、走塁への意識に物足りなさを感じた。就任直後のミーティングで、誤解を恐れず選手に呼びかけた。「どんどんアウトになっていい」

 言葉の背後に、チームの得点力不足があった。昨年の日本選手権は1回戦こそ1―0で勝利したが、2回戦は0―1で零封負け。都市対抗も1―4で初戦敗退。辰巳コーチは「好投手がそろい、簡単に打ち崩せない。走らなければ始まらない」と意識変革を求めた。

 徳本は「以前はアウトを恐れてスタートをしにくかった。辰巳コーチの一言で気持ちが楽になった」という。積極的な走塁という新しい「エンジン」も搭載した強豪が、6大会ぶりの頂点を目指す東京ドームでも駆け回る。【角田直哉】

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