Saturday, June 11, 2022

水素エンジン車の市販化、トヨタが「加速」…レース車を改良 - 読売新聞オンライン

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 トヨタ自動車は、水素エンジン車の市販化に向けた研究開発を始めると発表した。レース車両の改良を重ね、富士登山に例えると市販化まで4合目程度の水準に達したという。今後もタンクの小型化や安全性の向上、インフラ(社会基盤)整備などの課題解決を着実に進めていく方針だ。(山本貴徳)

 トヨタの佐藤恒治執行役員は4日、記者団に「(時期は未定だが)やるなら量産化を目指す。登山なら4合目に来ている。この1年で、登る山の形や何合目にいるのかがわかった」と説明した。

 トヨタは昨年5月、水素エンジンの「カローラ」を初めてレースに投入した。

 富士スピードウェイ(静岡県)で3~5日に行われた24時間の耐久レースでも完走を果たした。6回目のレースとなった今回は、周回が昨年より3割多い、478周(2181キロ・メートル)にのぼった。

 愛称の「モリゾウ」としてハンドルを握った豊田章男社長は3日の記者会見で「カーボンニュートラル(脱炭素化)の取り組みが進み、ともに挑戦する仲間も増え、車も進化してきた」と振り返る。

 この1年間で出力が20%、トルク(駆動力)は30%、それぞれ上がった。出力は同クラスのガソリン車を上回るなど、車の土台となるパワートレイン(駆動装置)開発は大きく進んだ。

 もっとも、まだ課題は多い。佐藤氏は「5合目から先が大変だ。燃料の搭載容量、車両の信頼性確保などパッケージ(車全体)をつくり上げていく必要がある」と話す。

 今後の改良ポイントは、航続距離の向上と燃料タンクの小型化だ。1回の 充填じゅうてん で走れる距離は20%伸び、水素の充填時間は5分から1分半に短縮したが、さらに改良の余地があるという。

 力を入れているのが、水素を液体で補充し、走行時に気化させる技術だ。液体水素の体積は気体の800分の1で、それだけ多くの水素を載せることができる。水素を供給する「水素ステーション」も、4分の1の面積で運用できるようになるという。

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