株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズは15日、高精度・高品質加工を実現することで、人による手間や手作業の軽減を目指す、製造業向けCAMシステム「Space-E 2022 CAM」の販売を10月に開始すると発表した。
Space-E 2022 CAMでは、優れたCAM演算ロジックを採用したことで、大物の重切削から小物の精密加工まで対応でき、複雑な曲面を品質よく仕上げることで人によるミガキ作業を軽減できます。合わせて、ユーザーインターフェイスの最適化によりCAMの設定時間を従来に比べて60%短縮する。
NTTデータエンジニアリングシステムズでは、2012年から一般社団法人ものづくりネットワーク沖縄(以下、mdn)と連携し、CAD/CAM開発をはじめ、新たなものづくり技術の研究開発を進めてきた。長年取り組んでいる重点課題は加工の自動化で、今回、その一環として、仕上げ工程のミガキ作業の削減と、高い操作性でCAMの設定時間短縮を実現するSpace-E 2022 CAMを開発したとしている。
Space-E 2022 CAMでは、優れたCAM演算ロジックを搭載したことで、滑らかな加工経路の作成を実現するとともに、高精度・高品質の加工を提供。大物の重切削から小物の精密加工にも対応し、複雑な曲面も品質よく仕上げることができ、ミガキ作業の軽減を図る。
荒加工では、ラジアスエンドミルのメリットを最大限に活かした加工経路を作成する。両刃を利用し、工具負荷を一定にして工具のビビリや刃こぼれを防止する。さらに、荒取りから仕上げ加工まで取り残し領域を自動認識し、必要箇所だけに経路を作成することで、効率的な加工が行える。従来のSpace-Eで作成した、加工工程の流用にも対応する。
また、Space-E 2022 CAMでは、誰でも簡単に操作できる高いユーザビリティを実現するため、ユーザーインターフェイスを最適化した。CAMメインパネルでは、モデル、加工工程全体の流れ、加工条件、経路の確認など一連の作業を1つの画面で行い、さまざまな情報を一目で把握できる。加工範囲、工具、加工条件などの設定を1つの機能パネルに統合し、入力や確認が必要な項目を分かりやすく表示できる。これにより、初めての人でも迷うことなく操作でき、従来に比べて、機能や工具の設定時間では70%、CAMの設定時間では60%短縮できるとしている。
Space-E 2022 CAMは、オンプレミス版とクラウド版の2種類を提供する。いずれも価格は要問い合わせ。NTTデータエンジニアリングシステムズでは、3年間で1000ライセンスの販売を目指す。
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