Wednesday, June 15, 2022

大分・佐伯鶴城のスラッガー古川は「ダンプカーにF1エンジン」圧倒的身体能力 - 西日本新聞

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 第104回全国高校野球選手権(8月6日開幕予定・甲子園)の大分大会の組み合わせ抽選会が15日、行われた。44チームが参加し、試合は7月6日からで、順調なら同23日に大分市の別大興産スタジアムで決勝が行われる。26年ぶりの甲子園出場を目指す佐伯鶴城は、走攻守三拍子そろったプロ注目のスラッガー古川雄大(3年)がけん引する。

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 「日本球界最強打者と呼ばれるソフトバンクの柳田悠岐選手を超えたい」。佐伯鶴城の古川はそんなビッグな夢を実現させるだけの可能性を秘めている。身長184センチ、体重88キロの恵まれた体格。50メートルを6秒フラットで駆け抜ける走力に、高校通算20本塁打のパンチ力、遠投110メートルの強肩も特長の外野手として、プロのスカウトも注目する大型スラッガーだ。

 今春から佐伯鶴城で指揮を執る渡辺監督は、前任の大分商時代に源田壮亮(西武)や森下暢仁(広島)らを育てた。プロで活躍できるレベルを知る指揮官に「彼ほどのレベルの選手にはそうそう会えない」と言わしめるのが古川だ。渡辺監督は「スピードとパワーで驚異的なポテンシャルを持っている。ダンプカーにF1マシンのエンジンを積んだようなもの」と絶賛する。

 ただ圧倒的な身体能力だからこそともいえる課題はある。俊足を生かした守備範囲は広く、普通の選手なら捕れないような飛球もアウトにしてしまうが、渡辺監督が「足が速すぎて球を追い抜いてしまう」と表現するように、ボールとの距離感に時折ミスマッチがあるという。古川自身も「打球の方向や、風向きも考えて守備練習をしている」とさらなる飛躍に向けてレベルアップに励む。

 チームは昨秋の大分大会で3位、今春の大分大会ではベスト8と、トーナメント上位に食い込んでいる。頂点をつかみ取り、26年ぶり4度目の甲子園出場を果たすためには、やはり古川の打棒爆発が不可欠だ。「4番打者の自分がガンガン打ってチームを引っ張りたい」と古川。自らのバットで最後の夏に聖地へと導くつもりだ。(山崎清文)

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