Monday, December 12, 2022

エンジンかけた途端に異音…旧型「プリウス」中心にマフラー窃盗多発、希少金属狙いか - 読売新聞オンライン

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 旧型ハイブリッド車(HV)の排ガス浄化装置「触媒コンバーター」を狙ってマフラーが盗まれる被害が、千葉県内で相次いでいる。触媒コンバーターに希少金属が多く含まれていることから、希少金属の高騰を背景に売却目的で狙われているとみられる。10月から11月末の間、被害は111件と多発しており、県警は警戒を強めている。(河津真行)

 「バババババ」――。四街道市の女性(26)が10月中旬、所有するプリウス(2009年式)のエンジンをかけた途端、大きな異音が響いた。「普段は静かなのにどうして」。自動車工場で検査したところ、触媒コンバーターが盗まれていることが分かった。修理費は約30万円。女性は「盗まれるなんて考えもしなかった。絶対に許せない」と憤る。

 県警によると、主に被害に遭っているのが、トヨタのHV「プリウス」の旧型だ。今年1月から11月末までの被害件数133件のうち、10月と11月の被害が111件と大半を占める。昨年以前は被害件数が少ないという。

 トヨタ自動車(愛知県)によると、触媒コンバーターは排ガスに含まれる炭化水素や窒素酸化物などを浄化するための装置で、マフラーの一部品。浄化性能と耐熱性能に優れることからパラジウムなどの希少金属が使用されている。

 県警によると、近年の新車は、技術革新で触媒コンバーターに使われている希少金属の量が減っているため、旧型HVが狙われている。触媒コンバーターはネジとリングで固定され、慣れていれば取り外せるといい、ほとんどの被害は、夜間帯に起きている。

 触媒コンバーターが狙われる背景には、パラジウムの高騰がある。パラジウムの小売価格は2022年、平均で1グラム1万139円(12月9日時点)で、15年前の同1537円から7倍近くに上がった。現在は金の小売価格も上回る。触媒コンバーターは1個10万~30万円で取引されているとされる。

 同様の被害は、各地で起きている。東京都では昨年12月、男2人が触媒コンバーターを盗んだ疑いで逮捕されたほか、愛知県でも昨年9月、触媒コンバーター狙いでプリウスを盗んだ男らが逮捕されている。

 県警の担当者は「明るく、防犯カメラが設置されている場所に駐車することが大切。振動を感知する自動車盗対策の警報装置も有効だ」と話している。

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