産業プラント大手の東洋エンジニアリングと食品卸大手のユアサ・フナショクが2023年に千葉市内に相次ぎ新たな事業拠点を設ける。東洋エンジは千葉県内にある研究開発施設を移転し機能を強化。ユアサは流通加工の効率化を狙い物流拠点を稼働する。千葉市は工業団地の整備や補助金などにより立地を支援した。
東洋エンジニアの新施設は千葉土気緑の森工業団地で23年2月に着工する。敷地面積は約1万3000平方メートル、投資総額は10億円程度。23年11月末に完成する予定だ。
カーボンニュートラル(温暖化ガス実質排出ゼロ)に対応し、燃料アンモニアや温暖化ガスをほとんど排出せずに製造するグリーンメタノールなどの研究開発を進める。屋上に太陽光パネルを設置し、再生可能エネルギーを活用する。習志野市の研究所が老朽化し、移転先を探していた。
千葉市内には社員寮があり、市内に住む社員も多い。永松治夫社長は「カーボンニュートラルに向けた研究が発展すれば社員も増え、雇用創出や人口増の効果も見込める」と話す。
ユアサ・フナショクは主に千葉県内のスーパーやドラッグストアなど向けに食品や飲料、菓子など仕分け・梱包して配送する拠点を、工業団地のネクストコア千葉誉田で23年3月に着工する。敷地面積は約2万5000平方メートルで、投資総額は約35億円。完成は24年4月末になる見通し。
同社は千葉県船橋市が本社。八街市にある千葉支店の営業所と倉庫が老朽化し、移転を決めた。山田共之社長は「物流や雇用、通勤で利便性が高い」と話す。施設で働く従業員は約200人。一部は市内で新規採用する。敷地内では今後、低温倉庫を建設できる余地を残し、市の補助金の活用も検討する。
千葉市は企業立地促進事業補助金を活用。2社は固定資産税の相当額の補助を受けるほか、新規雇用者や市内に転入してきた雇用者1人当たり30万円の奨励金を受け取る。神谷俊一市長は「立地までの支援ではなく、その後の追加投資まで支援する姿勢が評価された」と話した。
からの記事と詳細 ( 東洋エンジニアリングが千葉市に研究所、環境対応進める - 日本経済新聞 )
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