F1が2014年にパワーユニット時代を迎えてから、メルセデスのユニットはその分野で支配的な強さを見せていたが、今年はその勢力図に変化がみられている。
フェラーリとレッドブル(ホンダ)のPUはメルセデスを凌駕したと考えられており、ルノーもメルセデスに追いついたと語っている。今年から燃料が10%のエタノールが含まれたE10燃料に変更されており、その対応が馬力に影響を与えていると考えられている。
また、今季でF1エンジンを含めたパワーユニットの開発が凍結されるため、各メーカーが後から修正が可能な信頼性を度外視してパフォーマンスに焦点を当てている。
メルセデスはPUの影響を否定しているものの、F1サウジアラビアGPでメルセデスPU勢は低調なパフォーマンスを見せ、フリー走行3回目にはトップ10に1台も入らず、予選でQ3に進出したのはジョージ・ラッセル1台だけという異常事態となっている。
昨年のレッドブルとメルセデスの緊迫したタイトル争いにおける様々な争いのなかには、メルセデスF1のエンジン部門であるブリックスワースを離れてミルトンキーンズに向かったスタッフの数があった。
レッドブルは、エンジンサプライヤーであるホンダがF1から撤退したことで、パワーユニットの損失を補うために独自のエンジン部門であるレッドブル・パワートレインズをミルトンキーンズの敷地内に設置している。
当然、プロジェクトを立ち上げる際に、レッドブルは集中的なリクルート活動に着手する必要があった。ブリックスワースのメルセデスF1のエンジン部門であるメルセデスAMG ハイパフォーマンス・テクノロジーズは、わずか30マイル先にあり、スタッフの引き抜きは比較的やりやすい環境にある。
昨年5月、メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、レッドブルがアプローチした100人のメルセデスの人材のうち、オファーを受け入れたのは15人だけだったと主張。しかし、数週間後の報道ではその数は50人に飢えていた。
ヘルムート・マルコは、その数値は現実に近いと述べ、メルセデスF1とエンジンを供給する3つのカスタマ―チーム(マクラーレン、アストンマーティン、ウィリアムズ)が経験している2022年シーズンの期待はずれなスタートに影響を与えた可能性があると語った。
さらに、ヘルムート・マルコは、もう1つの要因として2020年の夏にアンディ・コーウェルが、ブリックスワースとF1から完全に離脱したこともノックオン効果をもたらした可能性があると考えている。
レッドブル・パワートレインズがメルセデスF1から引き抜いたスタッフの数は実際に約50人だったんかと質問されたヘルムート・マルコは「イエス。それくらいだ」と答えた。
「このサイズの損失は決して小さくはないと思う。それがいくつかの問題を引き起こす可能性があるのはごく普通のことだ。そして、その直前にアンディ・コーウェルが去っている」
ホンダは正式にF1から撤退しているにもかかわらず、レッドブルのエンジンにかなりの関与を続けている。
だが、ヘルムート・マルコは、レッドブル・パワートレインズの新しいプログラムが徐々に本格化しつつあると語った。
「彼らはすでに2026年のレギュレーションに従ってエンジンに取り組んでいる」とヘルムート・マルコは語った。
「このプログラムに対応できることを非常に嬉しく思う。パワートレインは、今年の後半に完全に稼働するはずだ。つまり、テストベッドが調整され、稼働する」
「もちろん、並行して生産ラインを設置する必要があり、それが次のステップになる」
からの記事と詳細 ( メルセデスF1、エンジンの問題はレッドブルへの人材流失が原因? - F1-Gate.com )
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