川崎重工業傘下で二輪車事業を手がけるカワサキモータースは3日、研究開発中の二輪車用水素エンジンを搭載したオフロード四輪車を一般公開した。日本勢が強みとするエンジンの技術を応用し、二輪でも脱炭素へ電動車以外の選択肢を探る。
水素エンジンは水素を直接燃やして動力を得る。同日、栃木県のサーキット施設で開催した「ENEOS スーパー耐久シリーズ 2022」内で公開した。水素エンジンの開発に技術協力したトヨタ自動車の豊田章男社長がコースを実際に走行した。
エンジンはカワサキの大型バイク「Ninja H2」をベースに、水素燃料をシリンダーに直接噴射する仕様へ改良した。トヨタのほか、ヤマハ発動機やスズキ、ホンダ、デンソーの技術協力を得た。開発時に必要な性能試験などに対応するため、北米などで販売するオフロード四輪車にエンジンと試験装置を載せた。実際に二輪車にエンジンを搭載する時期など今後の開発予定に関しては明らかにしなかった。
脱炭素に向けて世界的な電気自動車(EV)シフトが進むなか、日本勢はエンジン技術を応用できる水素エンジンの開発にも力を入れる。トヨタは6月、水素エンジン車の将来的な市販を目指す方針を発表。同社は21年から水素エンジン車で耐久レースに参戦するなど、技術面の検証を積み重ねている。カワサキも二輪用のエンジン開発を進めている。
燃料となる水素供給網づくりも進む。川崎重工業や岩谷産業などは、オーストラリア産の石炭原料で生成した液化水素を専用船で日本へ輸入する実証実験に取り組んでおり、30年の商用化を目指している。
からの記事と詳細 ( 川重系、二輪水素エンジン搭載のオフロード四輪車を公開 - 日本経済新聞 )
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